オリックス育成D2位・清水武蔵 バット&ギター、二刀流入寮や
意外な二刀流発覚!? オリックスの新人6選手が6日、大阪市此花区の選手寮「青濤館」に入寮した。育成ドラフト2位・清水武蔵内野手(21)=BCL栃木=はアコースティックギターを持参。さっそく、シンガー・ソングライター、瑛人の「香水」の一節を演奏した。オフの日にリフレッシュを兼ねてギターを弾くというルーキーは打席でも快音を奏でてアピールし、支配下登録を目指す。 心地良い旋律が、寮の部屋に響き渡る。清水は「披露するほどの腕前じゃない」と謙遜しながらもギターを構えて「香水」の一節を、慣れた手つきで弾いてみせた。 「(ギターは)ずっと持っていたけど、捨てられなくて持ってきちゃいました。休みの日とか、心を落ち着かせたいときに弾きますね」 コロナ禍だった東京・国士館高時代に「ずっと寮にこもっていたので、何か始めようかな、モテるかな」と思い立ち、1万8000円でギターを購入。人前で演奏したことはないが、独学で練習を重ねた。BCリーグ・栃木に入団が決まった際も手放すことはせず、オリックスでも〝相棒〟として持参。弦を押さえる指の動きは「野球に通じるところはありますね」とうなずいた。 器用な一面を持つ清水の名前は江戸時代の剣豪、宮本武蔵に由来し、同じく二刀流だと自負する。中学までは投手と野手(捕手と遊撃手)としてプレーしたが、「球が速くなかったので」と高校以降は野手一本に。独立リーグ3年目の昨季は打撃力を買われて捕手から遊撃手にコンバートされた経歴を持ち、「今はギターと野球の二刀流です!」と笑う。 逆方向に打ち分ける長打力が魅力の21歳は「一日でも早く支配下になれるように毎日の努力に重ねていきたい」と気合十分。部屋ではギター、グラウンドではバットを使い分けて猛アピールし、まずは2桁の背番号を勝ち取る。(織原祥平)