広電宮島線 の「混雑率」全国2位! 朝ラッシュ時 対策求める声も
広島市西区と廿日市市を結ぶ広島電鉄宮島線で、朝ラッシュ時の混雑が激しくなっている。国土交通省のまとめでは、2023年度の「混雑率」は164%で、JRや私鉄、地下鉄など全国の都市鉄道237区間の中で2位となった。140%で同6位だった前年度から上昇した。利用者からは、混雑対策を求める声が上がる。 【一覧】2023年の鉄道混雑率(全国上位と広島都市圏) 宮島線の調査区間は、西区の東高須―広電西広島間。広島駅方面に向かう午前7時台の上り電車の総定員と乗客数に基づいて、混雑率を算出した。23年度はこの時間帯の増発で総定員がやや増えたが、乗客数が前年度の1・3倍の4194人となったため、混雑率の上昇につながった。 テレワークや時差出勤の普及もあり、新型コロナウイルス禍前の水準にまで回復していない東京圏の平均(136%)や大阪圏の平均(115%)を上回った。 宮島線の利用者からは、困惑の声も漏れる。東高須駅から利用する西区の公務員男性(56)は「雨の日などは2、3本待っても乗れず、仕方なく一駅分歩いている。混雑時は増便してほしい」。通学で乗る中学1年女子(12)も「くいっと体を押し込んでぎゅうぎゅう詰めの電車に乗っている。短い区間でも息苦しい」とこぼす。 広島電鉄(中区)によると、宮島線の利用者は23年度、前年度比で7%増えた。コロナ禍で落ち込んだ観光客の利用などが回復したとみられるが、朝ラッシュ時の利用が急増した要因はつかみ切れていないという。
中国新聞社