邪馬台国を彷彿……佐賀・神埼の吉野ヶ里歴史公園で弥生時代を体感
国内旅行でも人気の高い九州地方。中でも福岡、長崎は観光客が多く訪れるエリアだ。その両県に挟まれた佐賀県だが、かつて“文明ロード”と言われた長崎街道に沿って多くの宿場を有し、古くは弥生時代からの遺跡も残っている。日本の国の成り立ちをうかがわせるそんな歴史のあるまち、佐賀の神埼を訪ねた。
吉野ケ里遺跡は、佐賀県神埼郡吉野ヶ里町と神埼市にまたがる丘陵にあり、国の特別史跡に指定されている。もともとは、工場団地開発計画のための文化財発掘調査で大規模遺跡であることが発見された。 約700年続いたと言われる弥生時代。魏志倭人伝に記された邪馬台国の様子を彷彿とさせる建物跡など、吉野ヶ里遺跡からは、その全ての時期の遺構、遺物が見つかった。2001年にその保存と当時の施設の復元や発掘物の展示を通じて弥生時代を体験する「吉野ヶ里歴史公園」がオープンした。 「弥生人の声が聞こえる」を基本テーマにした公園では、ムラからクニへと発展していった時代の様子がうかがえる。約97haの広大な公園にはファミリーで楽しめる遊具やグランドゴルフ施設などもあった。 (2017年3月撮影)