殺処分が決定した野犬 「もう少しだけ待ってくれませんか」 保護団体代表の直談判で運命が変わり始めた
福くんの存在を知った多くの人たちが情報を拡散してくれた
福くんの迎え入れ先がなかなか見つからず、代表は夜も満足に眠れぬ毎日を送りましたが、ここで大きな力になったのが団体のブログなどを通じて福くんの状況を知った心ある人たち。ネット上で「殺処分目前」の福くんの存在が拡散されると、続々と「がんばって」「必ず救ってあげてほしい」と応援の声が届きました。 代表の胸に熱いものがこみ上げました。「こんなに多くの人たちが、福くんを助けようと動いてくれている。本当に感謝しかない」と思いましたが、程なくしてさらに吉報が舞い込みました。福くんの存在を知った滋賀県在住の人から「うちにおいで」の声がかかったのです。
吉報を受け、福くんがぎこちなく笑顔を浮かべてくれた
福くんの殺処分実行まで残り数日。多くの人たちの思いが一つになり、福くんの命を救えたことを心から喜びました。 吉報を伝えるためセンターを訪れ福くんと面会。「『ずっとの家族』が見つかったよ」と代表から声をかけられた福くんは、その笑顔から様子を感じ取ったのか、ぎこちない笑顔で返してくれました。そして、センター職員も「本当に良かった」と喜んでくれました。 代表は後に福くんを滋賀県の里親さんの元まで連れていき、後には家庭犬としてすっかり里親さん家族からたっぷりの愛情を注がれているそうです。一時は殺処分の淵に立たされた福くんですが、これから先の犬生は「福」に満ちた幸せいっぱいのものになることでしょう。 (まいどなニュース特約・松田 義人)
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