〔東京外為〕ドル、153円台後半=実需筋の買いで一段高(16日正午)
16日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需筋の買いが強まり、1ドル=153円台後半へと一段高となっている。朝方はいったん売られたが、午前9時前後から買いが強まり、一時154円に迫った。正午現在、153円87~88銭と前週末(午後5時、152円82~83銭)比1円05銭の大幅ドル高・円安。 前週末の海外市場では、欧州時間は日銀の利上げ観測後退を受けた買いが続き、153円60銭台に上昇。米国時間の序盤は153円20銭台に反落したが、米長期金利の上昇を眺めて中盤には153円80銭前後まで上値を伸ばした。終盤は買いは一服し、153円60銭台に伸び悩んだ。 週明けの東京時間は、前週末の海外時間に上昇した反動から調整売りが出た。午前9時前後は153円30銭前後まで下げたが、その後は実需筋の買いが強まり、仲値にかけて153円90銭近くに上昇。いったん伸び悩んだが、昼前には154円近くまで切り返した。正午前後はやや伸び悩み、153円80銭台で推移している。 朝方は「前週末の海外時間に買われた反動から戻り売りが出た」(為替ブローカー)が、午前9時以降は「輸入企業からとみられる買いが目立った」(大手邦銀)と指摘されている。また、今週の日銀金融政策決定会合で「追加利上げが見送られるとの観測を受けた買いもあったようだ」(先のブローカー)とされる。ただ、午前中の上昇ピッチが速いため、「午後は水準調整になるのではないか」(先の大手邦銀)との声が聞かれる。 ユーロも午前9時以降、対円で上昇。対ドルはもみ合い。正午現在、1ユーロ=161円76~77銭(前週末午後5時、159円80~84銭)、対ドルでは1.0512~0513ドル(同1.0458~0458ドル)。