ノーヒッター岩隈の値段が急上昇!今オフ争奪戦の激化必至。
日米人メジャーリーガーとして、野茂英雄以来、史上2人目のノーヒットノーランを現地時間12日のオリオールズ戦で達成したマリナーズの岩隈久志投手(34)の評価がうなぎのぼりだ。このオフに契約が切れ、フリーエージェントとなるが、早くも水面下で調査がスタート。3年3000万ドル(約36億円)を超える好条件での争奪戦が必至の状況になってきた。 先日、日本、韓国などアジア地区などの調査も行う国際スカウトを含めた3人のメジャーのスカウトに話しを聞く機会があったが、彼らは揃って岩隈のピッチング技術を絶賛した。 「両コーナーにすべての球種をコントロールできる制球力がある。相手が積極的に振りにくる場面では、上手くボール球も使える。力で押さえ込むタイプではないが、投球術には目を見張るものがある」 国際スカウトは、「彼は日本でも見たことがあるが、その頃から、相手の狙いを見透かしているようなところがあった」と話し、続けた。 「コントロールがいいことと四球が少ないことは、同じと捉えられることが多いが、決してそうではない。ボール球を振らせることが出来れば、ヒットの確率は低くなる。ようは、どうそのボール球を振らせるか。岩隈は、その駆け引きが巧みだ」 自身初となるノーヒットノーランを達成したオリオールズ戦では、制球力だけでなく、ストレートの伸びと共に、配球術も目を見張った。 「ストレートが良かったと思います。早かったですよね。そのボールが良かったのか、それとも相手の傾向を読んだのか、理由はわかりませんが、高めのストレートをうまく使っていました。最後のバッターを打ちとったときも、キャッチャーが高めを使おうと、腰を浮かしていましたから。岩隈の特徴はフォークとツーシームが、ほとんどと言っていいほどバッターの膝下から上には行かないという低めのコントロールであります。当然、バッターの目付けも、そのあたりにいきますよね。それでも打たれないのが岩隈のコントロールと変化球の切れですが、高めのボールを使われると、その狙いに戸惑いが出てきます。配球の妙もノーヒットノーランにつながったのではないですか」 元千葉ロッテの里崎智也は、そんな分析をしていた。 6回二死でパラには追い込んでから2球続けて高めのストレートを使った。制球が良すぎるという相手の固定観念を逆手にとる高めのストレートだったわけだ。 三振が7つに内野ゴロが11個、内野フライ2つ、外野フライ6に四球3つという内容の116球だった。