ホンダの中国向け戦略モデル、新EVシリーズ「Ye S7」の概要が明らかに
急速に電動化が進む中国市場に特化したEVを投入
2024年4月に中国「北京モーターショー」で公開されたホンダの中国専売次世代EVシリーズ「Ye(イエ)」。その第一弾となる「Ye S7」の一部情報が中国で公開された。発売は2024年末の予定。中国市場に特化した新EVシリーズとは、果たしてどんなクルマなのか。 【写真】ホンダ「Ye S7」をもっと見る 世界最大の自動車マーケットに成長した中国市場は、いまや新車販売台数の半数近くがEV/PHEVによって占められるようになった。直近ではそのうちの6割がEV、4割がPHEVである。EVシフトが踊り場にあると言われる世界的な自動車市場の動向から見れば、ある意味、“極端”なマーケットになりつつあるとも言えるだろう。 とは言え、世界最大の市場を前に日本の自動車メーカーが指をくわえて傍観しているわけではない。中国市場向けに現地のニーズに応える“中国専売EV”の開発を着々と進めている。すでにトヨタはBYDを始め中国企業とタッグを組んで「bZ3」を発売、まもなくSUVの「bZ3X」も発売する。 ホンダもすでに中国市場向けEVとしては、「e:NS1」、「e:NP1」、「e:NS2」、「e:NP2」を発売しているが、既存の内燃機関車の影響を引きづっている感は否めず、巨大なガラパゴス市場でのプレゼンスは正直あまり高いとはいえなかった。 その反省?を活かした「Ye」シリーズでは、中国専売とすることで日米欧向け車種とは異なる開発アプローチが採用された。 プラットフォームは中国国内で新たに開発されたいわゆるスケートボードタイプであり、さまざまな車両タイプ/大きさ/駆動方式に対応できるスケーラブルなものが採用されている。 これにホンダが長年培ってきた電動化技術を組み合わせることで、短期間で変化する中国ユーザーのニーズに迅速に応えていく。また、現地パートナーと知能化技術を共有してAIを積極的に活用していくこともすでに公表されている。ホンダは今後の中国市場をYeシリーズを核として2027年までに10モデルを投入し、2035年までに全モデルをEV化する計画だ。 この計画を推進するのがYeシリーズであり、その第一弾として2024年末に現地での発売が予定されているのが「Ye S7」である。このたび、東風ホンダがSNS上に新たな画像をアップするとともに、中国の工業情報化部(MIIT)もスペックの一部を公開した。