ホンダの中国向け戦略モデル、新EVシリーズ「Ye S7」の概要が明らかに
ボディサイズはテスラモデルYとほぼ同じ
デザインはすでに4月に開催された北京モーターショー出品車と同じである。ボディサイズは全長4750×全幅1930×全高1625mm、ホイールベースは2930mm。人気のテスラモデルYとほぼ同じだ。前述のとおり、中国で開発されたプラットフォームを採用しており、1モーターによる後輪駆動車と2モーターによる全輪駆動車がラインナップされる。 前者は“軽快ですっきりしたハンドリングの実現”、後者は“高出力でありながらも意のままに操ることができるハンドリングを両立”をそれぞれ目指しているという。MIITの公開した資料によれば、RWDモデルのモーター出力は200kW(約272ps)、全輪駆動モデルは前輪に150kW(約204ps)のモーターが追加されるとのこと。バッテリー容量は明らかにされていないが、CATLから調達する三元系リチウムイオンバッテリーが採用される見込みで航続距離は500km以上になる見込みだ。 一方、インテリアにはセンターコンソールを覆う巨大なインフォテインメントタッチスクリーンが鎮座し、運転操作情報を扱うデジタルインストルメントクラスターが控えめにレイアウトされている。“スマホ化”が著しい昨今の中国トレンドを捉えたデザインと言えるだろう。広大なツイングラスルーフも中国では必須の装備となっている。 「Ye S7」の生産はまもなく始まるが、同時期には兄妹車の「Ye P7」の生産も開始される見込みだ。両車はエクステリアデザインやカラーバリエーションに違いはあれど、ボディサイズやメカニズムはほぼ同じだ。 そしてその後にはスタイリッシュな4ドアクーペモデル「Ye GT」も登場する。こちらもYeシリーズの第二弾として2025年中に発売が始まる。昨今は、中国市場で不振が伝わる日系メーカーだが、Yeシリーズの投入開始でどこまでシェア争いに食い込むことができるか、今後の動向に注目したい。