走りを極めたスーパースポーツセダン「ダットサン・ブルーバード1600SSS」。サファリラリーを制したその実力とは【歴史に残るクルマと技術033】
ブルーバード1600SSSが発売された1967年はどんな年?
1967年には、ブルーバード1600SSSの他に「トヨタ2000GT」や「センチュリー」、ホンダ「N360」、マツダ「コスモスポーツ」、日産「プリンス・ロイヤル」も登場した。 トヨタ2000GTは、ヤマハと共同開発し世界トップの性能を誇った日本初の本格スーパースポーツカー、センチュリーはトヨタを代表する4.0L V8エンジンを搭載した最高級乗用車。ホンダN360は4ストロークエンジンを搭載し大ヒットした高性能のFF軽乗用車、コスモスポーツは量産初のロータリーエンジン搭載車、プリンス・ロイヤルは6.4L V8エンジンを搭載した天皇陛下の御料車として製造された最高級乗用車だ。 その他、この年にはカラーTVの本放送が開始され、ラジオ番組「オールナイトニッポン」の放送が始まった。タカラの「リカちゃん人形」、森永製菓の「チョコフレーク」と「チョコボール」、人気マンガ「天才バカボン」、「ルパン3世」、「あしたのジョー」の連載が始まった。 また、ガソリン53円/L、ビール大瓶128円、コーヒー一杯77.5円、ラーメン132円、カレー126円、アンパン21円の時代だった。 世界ラリーを通して後れを取っていた日本車の優秀さを世界にアピールした「ブルーバード1600SSS」。スーパースポーツセダン(SSS)という称号が最も似合う、日本の歴史に残るクルマであることに間違いはない。 ダットサン・ブルーバード1600SSS 1967年 モデル名:P510 全長×全幅×全高:4120mm×1560mm×1400mm 車両重量:915kg 乗車定員:5名 車体:一体構造 前軸:ストラットボールジョイント式 後軸:半浮動式 ステアリング:リサーキュレーティングボール式 ダンパー:前 油圧式筒型複動式、後 油圧式筒型複動式 エンジン:水冷直列4気筒 OHC 気化器:2連横向可変ベンチュリー 排気量:1595cc ボア×ストローク:83.0mm×73.7mm 最高出力:100ps/6000rpm 最大トルク:13.5kgm/4000mm トランスミッション:4速MT 駆動方式:FR 最高速度:165km/h
竹村 純