再審無罪が確定した袴田巌さんの当時の捜査の検証結果を静岡県警が発表
再審無罪が確定した袴田巌さんの当時の捜査の検証結果を静岡県警が発表しました。証拠のねつ造については具体的な事実や証言を得ることができなかったとしています。 袴田さんの再審判決では静岡地裁が捜査機関による3つのねつ造を認定しました。 これを受け静岡県警は当時の捜査員への聞き取りなどから事実確認を進め、26日結果を公表しました。 それによりますと、5点の衣類と共布については、ねつ造があったかどうかを明らかにする具体的な事実や証言を 得ることができなかったとしています。 県警によりますと、聞き取りした元捜査員らは「当時は若く、捜査活動の中心的立場にいなかった」としています。 一方で、検察官による自白調書のねつ造については、深夜まで連日平均12時間に及ぶ取り調べや便器を持ち込ませての排尿。 さらに、自白を迫ったことを認め供述の任意性が否定され不適正であったとしています。 5点の衣類が発見されたみそタンク内の捜査が不十分だったことが審理の長期化に繋がったとして「捜査活動の不徹底を真摯(しんし)に受け止める必要があり、初動捜査の重要性を認識させる教訓とすべき」としています。
静岡県警の津田隆好本部長
取材に応じた静岡県警の津田隆好本部長は。 静岡県警 津田隆好本部長: 「今回確認してみて、改めて不適正な取り調べ。それから初動捜査の不徹底。またネガフィルム、録音テープですね。これがきちっと 管理されてなかったこと。これらについては大変重く受け止めている。」
小川秀世主任弁護人
これを受けて袴田さん弁護団の小川秀世主任弁護人は 小川秀世主任弁護人: 「大部分は全然わからないままになっている。そういうところについて何も触れていない。そう意味ではまず問題がある調査だったと思っている。」