市内バス3路線廃止問題、乗合タクシー利用案に「公共交通崩壊するのでは」
石見交通(島根県益田市)が益田市内の路線バス3路線(匹見、種、梅月線)を2025年3月15日で廃止する問題で、益田市地域公共交通会議(会長=石川秀文・市政策企画局長、10人)が24日、市役所で開かれ、代替交通案について審議した。梅月線は承認されたが、匹見、種の両線の代替案については全会一致で賛成を得られず、承認されなかった。
市の代替案では、梅月線は、従来の予約制乗り合いタクシー(9人乗り)を延長する。このほか、通学専用マイクロバス(15人乗り)を登下校用計4便を運行する。
匹見、種線は乗り合いタクシーを利用。平日のみの運行で、匹見線は1日4便で運賃は従来の1250円から300円と安くなり、種線は週3回1日6便で、運賃は500円から200円に減額を予定している。
会議には、委員9人が出席。匹見、種の両線について、委員の一人が「匹見線の運賃が300円と安くなるなら、他地域の住民から『市が運行してほしい』との声が高まり、公共交通が崩壊するのではないか」などと反対した。
廃止3路線について、市は3月16日から代替交通の運行を目指しており、市地域交通対策室は「早急に代替案を見直し、再度、交通会議を開いて提案したい」としている。