築地再開発検討会議第2回(全文1)年内には委託業者が決定する予定
再開発のイメージ
そして今、示したこのコンセプト、および6つの視点に基づいて描いた再開発のイメージが次のページになります。ここに示したのは、23へクタールの全体像でございます。世界的なブランド力を持つ、築地の名を冠しまして、築地歴史文化記念公園としまして、世界中から人々が集い、交流し、楽しく、おいしく学べる文化的空間。特にこの学びと文化的というところに力点を置いた内容といたしました。 この公園の中にはいくつか施設を配置するということで、築地メッセ、これはイベント会場です。そして築地ホール、これはシアター形式のもの。また築地研修センター、築地マーケット、これは屋外フードコート。そして築地ホテル、築地のロケーションの活用として、ロケーションを生かした提案もさせていただいております。それぞれ具体的中身につきましては、次のページから紹介いたします。 まず築地メッセ。これは食や食文化に特化したイベント会場ということで、上下水道はもちろん、ガスも引いて、調理が可能な会場にできればというふうに考えております。また国内外の食関連のイベントを集結、誘致して、さらにヘルシーな和食と、魚食、米食復興をマッチングさせたイベントですとか、食品ロス削減のためのイベント、そういった新しい企画を展開していってもいいのではないかというふうに考えております。ここでポイントとなるのが、築地市場の〓アール 00:12:02〓の屋根を築地メッセの屋根に再利用して、新名所のランドマークにしてはどうかというものでございます。 次は築地ホールでございます。ここではまず、和食文化の特徴と魅力をさまざまな角度から発信するシアターということで、食に特化した歳時記、風土記、食材図鑑、それぞれ動画で制作して放映したらどうかというもので、具体的にはここに、1、2、3と示したような内容でございます。そして築地市場見学を体験できるシアターということで、築地市場場内の活動を、バーチャルな映像と音響で再現したらどうかというものです。さらにこの会場を、食関連のセミナー会場としても使用できるものとできたらというふうに考えました。 そして次が、築地研修センターでございます。1つがプロ対象の外国人向け短期講習会の実施。農水の、海外における日本料理調理技能認定事業というのがありまして、これは海外の外国人調理員について、日本料理の知識・技能が一定レベルに達した者に対して、農水省がお墨付きを出すというものでございます。これを活用してみてはどうかというふうに考えました。もう1つは、国内外の観光客を対象とした、にぎりずしの講習会。そしてそれぞれ、地元の人々、築地界隈の人々に、講師派遣などで協力を仰ぐという内容でございます。 そして次は築地マーケット。日本全国の食や、食材を味わえる屋外フードコートということで、各地の伝統野菜ですとか、地域ブランドの食材や素材などの試食販売をしようと。またフライドフィッシュ、ファストフィッシュ、江戸東京野菜などの店舗を常設するということで、このフライドフィッシュというのは、各都道府県の漁協が、季節ごとに選定するおいしい魚のことで、魚食推進のためのプロジェクトの1つでございます。現在、231の魚をサイトで公開して、購入できる店や調理法が分かるというものでございます。 ファストフィッシュというのは、ファストフードのファストで、こちらも魚食推進のためのものです。簡単、便利に調理できる製品を開発して、それを水産庁が認定して進めていこうという事業で、すでに3000以上の商品があるということでございます。また、江戸東京野菜は、江戸のころから伝わる東京の伝統野菜ということで、今、45品目が登録されております。築地メッセのイベントとの連携ですとか、食品ロスの削減など、エコを意識することを、運営上の留意点としてはどうかという内容でございます。 そして、築地ホテル。こちらはかつてこの23ヘクタールの中に建設され、竣工からわずか5年で消失してしまったという幻の築地ホテル、これを復元して築地の新たなシンボルにしてはどうかというものでございます。居留地時代の築地にスポットを当てるということで、実際にホテルとして使用して、そこに老舗洋食屋とか、あんパンの売店を置いてはどうかというものでございます。居留地だったころはここから、食文化を含め西洋文明が取り入れられたという歴史がございます。今、世界中から注目されている日本の食文化をこのかつて居留地だった、この築地から発信していくというのはとても意義深いことではないかと思います。 そして最後ですが、築地のロケーションの活用ということで、この公園の施設以外の部分のところの植栽や造園の方向性として、周囲の景観と一体化させる、またこのような専用の屋形船を運行しても面白いのではないかという、ご提案でございます。以上、大変盛りだくさんで雑駁な内容でございますが、これで私のプレゼンテーションを終了いたします。ありがとうございました。 近藤:はい、ありがとうございました。ご質問はのちほどまとめてということにしてございますので、早速ですが次は出口にご発表をお願いしたいと思います。 【連載】築地再開発検討会議第2回 全文2へ続く