12月1日に第100回早明戦 明大副将・秋濱はバックスを統率 日本一『奪還』へ、多彩なアタックを見せる
早慶帝の現主将らとともに「高校3冠」を達成
秋濱の父は日体大、オンワードで活躍したアメリカンフットボール選手だったという。後に保善高校でプレーした兄が先に東京・練馬ラグビースクールで競技を始めており、その影響で4歳ごろから楕円(だえん)球の道へと進んだ。 中学時代は部活動で週5回、バスケットボールに熱中したが、親から「ラグビーを優先しろ」と言われて、週1回はラグビーを続けた。後に桐蔭学園高校で同級生となるSH伊藤光希、SO中優人(ともに4年、立教大)、WTB榎本拓真(4年、青山学院大)らと東京都スクール選抜でも活躍した。 高校進学時、「花園には行きたかった」ため、東京の私立の強豪へ進学しようと考えていたが、チームメートや、関東大会の決勝で対戦した神奈川スクール選抜の選手たちと相談する中で、「誰かが桐蔭学園に決めて、みんなで行こうという感じになりました」。秋濱も家から少し遠かったが、神奈川の強豪・桐蔭学園に進学を決めた。 桐蔭学園では1年からAチームで活動していたが、けがもあり、高校1年時は花園出場はかなわなかった。2年時は主にバックスリーでレギュラーとなり、NO8佐藤健次(4年、早稲田大学主将)、LO/FB青木恵斗(4年、帝京大学主将)、HO中山大暉(4年、慶應義塾大学主将)らとともに、「高校3冠」を達成した。 さらにコロナ禍だった高校3年時も副キャプテンとして、花園連覇に貢献した。「高校時代はバックスリーのキックやキック処理など基礎的な部分が伸びたと思いますし、パスのタイミングなどCTBをやっている今にも生きている。高3の花園は大会に入ってからチームがグッと伸びたので、思い出に残っています」と目を細めた。 大学は、唯一練習に参加したことがあり、中学時代からワセダクラブのアカデミーで仲が良かった高校の先輩CTB石塚勝己(現・クリタウォーターガッシュ昭島)らが進学していた明治大を選んだ。
日本代表候補合宿に参加、さらなる成長
明治大では大学1、2年時はWTB・FB、そして昨シーズンからCTBとして躍動を続け、新チームで副将となった秋濱は、オフシーズンから忙しい日々を送ることになった。 まず2月には、大学生ながら日本代表候補合宿に参加した。「副将としてチームから離れる不安もありましたが、神鳥監督から絶対プラスになるから行ってこいと言われました」。FLリーチ・マイケル(東芝ブレイブルーパス東京)、NO8姫野和樹(トヨタヴェルブリッツ)ら、日本を代表する選手といっしょに練習した。 4月には、U20日本代表選手とジュニア・ジャパンの一員として「パシフィックチャレンジ」に参戦し、優勝に寄与した。5月末には再び日本代表候補合宿に参加し、ワールドカップに出場した日本代表選手やリーグワンの主力の外国人選手といっしょに汗を流した。 「(日本代表の)エディー(・ジョーンズHC)さんは、昨季の大学選手権の準決勝や決勝を見て呼んでくれたのかな。アタックは良いから、ディフェンスやキックオプションなどを見たいと言われました。(代表活動に参加して)良い刺激になりましたし、絶対、関わらないだろう選手と仲良くなれました。強度の高い試合や練習をさせていただいて、プレーする判断の余裕が出てきた」