医薬品のドローン配送、導入課題を確認 福島・田村で初の実証事業
福島県などは15日、田村市都路町で自動飛行するドローンを使って医薬品を配送する初の実証事業を行った。調剤薬局がないなど医療体制が不十分な地域で導入するための課題を探った。 無人地帯を自動飛行させるレベル3飛行で実証した。県、みはる調剤薬局(三春町)が実施主体となり、マニソニアス(田村市)がドローン飛行を担当した。 実証事業は、やけどを負った患者が都路診療所に来院したことを想定。約14キロ離れたみはる調剤薬局ときわ店で調剤した薬をドローンで順調に運べるかどうかを確かめた。 ドローンは地上から高さ約120メートルを時速50キロ程度で移動、都路診療所で薬の入ったカプセルをパラシュートを使って降下させた。初回は風にあおられて目標とした駐車場に降下できなかったが、2回目で成功した。 みはる調剤薬局の浜田雅博社長は「ドローンによる長距離配送を初めて行い、風の影響など課題が見えたが、それ以上に期待が膨らむ内容だった」とし「住み慣れた地域で安心して暮らしていけるように可能性を探っていきたい」と話した。
福島民友新聞