コーヒー抽出技術競う全国大会で初の快挙、専門店3代目店主が2連覇 「寝ている間もプレゼン内容考えていた」 福井県敦賀市
コーヒーの抽出技術を競う全国大会「ジャパンハンドドリップチャンピオンシップ」で、福井県敦賀市本町1丁目の自家焙煎(ばいせん)コーヒー専門店「新田珈琲」3代目店主の新田和雄さん(50)が2連覇を果たした。新田さんは「反省点を改善し、努力を積み重ねた結果。今後もコーヒーで敦賀の認知度を高め、盛り上げたい」と話している。 主催の一般社団法人日本スペシャルティコーヒー協会(東京)によると、2回の優勝は初めてという。 大会は、4月に東京や大阪など5カ所で計256人による予選が行われた。新田さんは10月に東京ビッグサイトで行われた決勝に進出し、14人で競った。 決勝は、当日発表された豆を使い抽出量が異なる2種類のコーヒーを作って味の均一性や味わいを競う「ドリップ」と、味のほか、器具や抽出方法を選んだ理由などのプレゼンテーションの内容で競う「フリー」の合計点で競った。 昨年の大会で新田さんはプレゼン時の笑顔の少なさを課題に感じた。自信をつけようと練習回数を増やし、「寝ている間もプレゼン内容を考えているほどだった」という。また、昨年はプレゼン前の5分間の準備時間を生かせなかったと反省。器具のセッティングなど、5分間の流れを練習で丹念に確認した。 家族の応援を受け本番を乗り切り、審査員からは「堂々とした振る舞いで常に安定感があった」「温度が変化しても甘味と酸味が続き、ネガティブな要素が抑えられていた」など技術、内容とも高評価を受けた。 プレゼンの様子は同協会のユーチューブチャンネルで視聴できる。新田さんは「自分のプレゼン内容が、コーヒー愛好家らの抽出技術を上達させるヒントとして役立てば」と話している。
福井新聞社