週末の「寝だめ」は心疾患リスクを20%も低下させる!英最新研究で明らかに
週末の「寝だめ」はメンタルヘルスを向上させてくれるが、新たな研究で身体の健康にも良い影響を与える可能性があることがわかった。具体的には、心疾患のリスクを下げる可能性があるようだ。 【写真】寝不足の翌日に実践したい「5つのアクション」 この新たな研究では、休日に睡眠時間を確保することで、心疾患のリスクを1/5まで低下させる可能性を示唆している。 まさに夢のように聞こえるこの話は、本当なのだろうか? ここでは、研究で発見された内容と、その背景にある可能性について解説する。 ※本記事は、イギリス版ウィメンズヘルスからの翻訳をもとに、ウィメンズヘルス日本版が編集して掲載しています。
研究でわかったことは?
この研究論文はまだ出版されていないが、2024年8月30日から9月2日にかけて行なわれた欧州心臓病学会議 2024で発表された。 研究者らはこの研究のために、生体医学のデータベースであるUKバイオバンクに登録されている約9万1000人のデータを分析。週末の睡眠と心疾患との関係を調べるために、加速度計データを分析し、週末にどれだけ余分に睡眠をとったかでグループ分けした。また、人々が定期的にどれだけの睡眠をとっているかという自己申告情報も調べたところ、研究参加者の約22%が睡眠不足(一晩の睡眠時間が7時間未満)であると答えた。 その後、平均約14年間にわたって追跡調査した結果、週末に最も多く睡眠時間を確保した人は、週末に最も睡眠時間が短かった人に比べて、心疾患、脳卒中、心不全、心房細動などの重篤な心血管疾患を発症する可能性が19%低かった。 また、日常的に睡眠不足だが週末にたくさん寝だめをしていると答えた人は、睡眠不足を補う努力をほとんどしなかった人に比べて心疾患のリスクが20%低かった。 この研究の共著者である、北京の阜外(フーワイ)病院国立循環器疾患センター感染症国家重点研究室のヤンジュン・ソン医学博士は、声明の中で「十分な寝だめは、心疾患リスクの低下と関連している」「そしてこの関連性は、平日に定期的に睡眠不足になっている人ほど顕著に見られた」と述べている。