過重労働解消キャンペーン 栃木労働局が優良企業と意見交換
過重労働による過労死などを防ぐため11月、全国では「過重労働解消キャンペーン」が行われています。 その取り組みの一環として栃木労働局は11月5日、長時間労働の改善などに取り組んでいる優良企業の経営者たちと意見交換を行いました。 建設機械などを製造するコマツの小山工場を訪れたのは、栃木労働局の川口秀人局長と、東京都に本社をおく物流会社、コマツ物流の西川知良社長、それに真岡市に本社をおく運送会社、芳賀通運の塚本貴士社長の3人です。 物流や建設業界などでは働き方改革の一環で2024年4月から時間外労働の上限が規制されています。 コマツ物流ではドライバーの負担を軽減するためデジタル技術を使ってトラックに荷物の積み込みを待つ時間を削減したり、これまでドライバーが行っていた積み込みまでの作業の一部を自社で行ったりしています。また、小山工場にはことしからドライバーが休息をとる場所を新たに設けたということです。 一方、実際に小山工場からの荷物を運んでいる芳賀通運ではトラック以外に鉄道や船舶を積極的に活用する「モーダルシフト」を進めているほか、他の運送会社と協力し荷物を効率よく運搬するなどして労働時間の短縮と労働環境の改善に取り組んでいるということです。 栃木労働局はこのほど、長時間労働が疑われる事業場に対して労働基準監督署が2023年度行った指導の結果を発表しました。399の事業場に監督指導を行い、そのうち180の事業場に違法な時間外労働があったということです。また、39の事業場では時間外労働に対して賃金が支払われていませんでした。 栃木労働局では今後も長時間労働の是正に向けた取り組みを積極的に行うとともに今月の「過重労働解消キャンペーン」期間中に監督・指導を行っていくとしています。
とちぎテレビ