福岡市は独自型 こども誰でも通園制度始まる
テレQ(TVQ九州放送)
福岡市内の幼稚園。朝から続々と園児たちが登園してきます。そんな中。 親「おはようございます」 保護者に連れられて、幼稚園にやってきたのは3歳未満の幼い子どもたち。実は、この幼稚園に通常通っている園児ではありません。福岡市で7月1日に始まった「こども誰でも通園制度」によって、通うことができるようになった子どもたちなのです。 福岡市の「こども誰でも通園制度」。これまでは3歳未満の幼児を保育園に預けることができませんでしたが、この制度に賛同する施設であれば、保護者が働いているかどうかに関わらず保育園などを定期的に利用できる制度で、福岡市に住む生後6カ月から2歳までの幼児が対象です。 福岡市の幼稚園や保育園など合わせて32の施設が今回、この制度に手を挙げました。その一つ、「福岡いずみ幼稚園」には7月1日、4人の子どもたちが来ました。 こうした誰でも通園できる制度。国は1カ月の上限を10時間としていますが、福岡市は独自に4倍の40時間まで可能としています。こちらの幼稚園では週に1回、4時間子どもを預けることができます。 保護者 「できれば週2回とかだといいと思う。週1回でも、美容院や歯医者に預けている間に行くことができる」 保護者 「他の子に関わることが少ないと思っていたので、他のこどもと一緒に遊ばせることができるのはいいと思った」 初日は新しい環境に慣れるため保護者と一緒に「慣らし保育」に参加しました。日替わりでやって来る子どもたちを担当するのは、保育士の資格を持った幼稚園教諭です。 担当する保育士 「これまで幼稚園の先生をしていたので、0歳児は初めて担当する。消毒の仕方から全然違うのでそこから勉強している」 今回の制度で適用されるのは保育園のルール。保育園で子どもを見られる数は、0歳であれば保育士1人に対し3人、1歳から2歳であれば保育士1人に対し6人です。 福岡いずみ幼稚園 井上貴恵園長 「今まで0歳児を預かったことがない先生が多いので、ハードルは高かったと思う」 こちらの幼稚園はすぐ隣に小規模の保育園を運営していて、新たな制度の導入を前に幼稚園教諭に向け研修を実施するなど準備をしてきました。3児の母でもある井上貴恵園長は親と子ども両方にとってメリットのある制度だといいます。 「専業主婦の人が今回の制度を使う人が多い。(子どもには)集団生活での学びがあり、お母さんはリフレッシュの時間ができてお互いにいい影響を及ぼすと思う」 1時間当たり300円で預けられるため利用者の負担は少ないといいます。また、福岡市は去年本格運用を前に3つの保育園でモデル事業を実施。120人の募集に対し3倍の応募がありました。 福岡市 子育て支援部 事業調整課 「今年度は約900人の定員を設けてより多くの家庭に利用いただけるように環境を整えている」
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