ルーキー・大谷翔平、顔面骨折事件の真相 巨人・二岡智宏コーチが〝現場〟で回顧 打球直撃も…3日後いきなり代打アーチ!
米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手(29)にとって野球人生最大のピンチは、日本ハムでのプロ1年目に地元東北の地で襲いかかった白球だ。2013年7月11日の楽天戦(Kスタ宮城)前の練習中、フリー打撃の打球が顔面に直撃。ほんの数センチずれていれば、選手生命に関わる可能性もあった。図らずも〝加害者〟となった当時の同僚、巨人・二岡智宏ヘッド兼打撃チーフコーチ(48)が12日、11年後の〝現場〟で1000億円プレーヤーの未来を奪いかけた衝撃事件を振り返った。 (片岡将) 【写真】こめかみは痛々しく腫れ上がり骨折が判明 ◇ 前例のない投打二刀流の道を歩み始めたルーキーイヤー。大谷は10日の楽天戦に「7番・右翼」で先発し、プロ1号2ランを放って「やっとか、という感じ。手応えは最高でした」と喜びに浸ったが、翌11日にまさかの暗転が待っていた。 試合前練習で外野でランニング中、フリー打撃の飛球が急接近。周囲の「危ない!」という注意も間に合わず、打球は右こめかみ付近に直撃し、大谷は顔を抑えてグラウンドに崩れ落ちた。腫れ上がった顔を痛みでしかめたまま、トレーナーらに支えられ自力で歩いてベンチ裏に引き揚げたが、顔面蒼白の栗山監督(当時)はすぐに仙台市内の病院に向かうよう指示。精密検査の結果、「右頬骨不全骨折」と診断された。 現役最晩年に自らの打球で大谷を負傷させてしまった二岡ヘッドは、楽天との交流戦で「楽天モバイルパーク」に名前を変えた因縁の地を訪れ、「打ったときは『やばい、危ない。誰に当たった? うわ、翔平かよ!』って感じでめちゃくちゃ焦った。『頼むから見といてくれよ』とも思ったけど」と当時を回顧。「いや、本当に目とか、後頭部じゃなくて良かった。ケガさせてるんだから良くはないけどさ。後々に影響が出るようなケガじゃなかったから」と最悪の事態を避けられたことに感謝する。 フリー打撃中は周囲に注意を払い、自分で自分の身を守るのが基本だ。大谷はスタンドのファンの声援に応えて手を振っている最中に災難に見舞われたとされ、栗山監督に不注意だとして大目玉を食らった。 ■「やばい、誰に当たった? 翔平かよ!」