【UFC】平良達郎が日本人6年9カ月ぶりメイン「勝てばベルトみえる」初ランカー対決
米総合格闘技UFCでフライ級13位の「超新星」平良達郎(24=THE BLACKBELT JAPAN)が自身初メインイベンターとして初ランカー対決を制し、日本勢初のUFC6連勝を狙う。 16日(日本時間17日)、米ネバダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFCファイトナイト・ラスベガス93大会のメインイベントで、同級5位アレックス・ペレス(32=米国)との5分5回に臨む。14日までに日刊スポーツの取材に応じた平良は「シンプルにメインを任されたのはうれしくて、相手も(5位の)アレックス・ペレスということで高いモチベーションです」と笑顔を浮かべた。 日本人がUFCでメインイベントを務めるのは17年9月の日本大会での岡見勇信以来、約6年9カ月ぶり。UFC海外大会では15年4月の堀口恭司以来、約9年2カ月ぶりとなる。平良は「ラスベガスに入ってから『メインイベント、おめでとう』と言われる。メインイベンターなんだなという実感がわき起こっていますね」と胸を躍らせる。さらに「相手の体調不良で延期となりましたが、当初の僕のデビュー戦(22年4月)では、チト(UFCバンタム級4位マルロン・ヴェラ)がメインでした。あのロブ・フォントを圧倒する姿を会場で観ていたので、今、チトたちみたいにファイトナイトのメインでやれるんだといううれしい気持ち。だからこそ期待に応えたいと思う」と声をはずませた。 自身初のメインイベント&ランカー対決、そしてUFCでは初となる王座戦と同じ5分5回。さらに日本勢新記録となるUFC6連勝も懸かっている。プロデビューから15戦無敗のファイターとして今回は米国やアジアからの注目度も高い。そんな期待が大きな重圧になりそうだが、平良は「負けられないというのは毎試合同じ。毎回、そのプレッシャーはあるし、勝った時の解放感がたまらなくうれしいですし、そこは超えていきたいなと思う」とワクワク感に満ちあふれている。 通常は1週間前の渡米だったが、今回は3週間前に米コロラド州デンバーで最終合宿し、時差調整もしてきた。ランキング上位のペレスに対し「今までの相手よりもテークダウンディフェンスが良く、しっかり切ってくる。あのテークダウンディフェンスの圧力に負けないように、というイメージで練習している。その中で自分を信じて闘いぬくことだと思う。今までの対戦相手とは1つレベルは違う印象。ここを超えることでベルトがみえてくる」と言葉に力を込めた。 UFC参戦時から24~25年あたりに日本初のUFC王座獲得を狙うと意欲を示してきた。平良は「ここまで順調にきている。ここから、この試合はやっぱりその中でのターニングポイントだなと思っている。ここを倒して順調にいきたい。これを勝てばベルト見えてくるし、ベルトを取ることが目標。勝ってそこを目指していきたい」と力強く宣言していた。 ◆平良達郎(たいら・たつろう)2000年(平12)1月27日、沖縄・那覇市生まれ。城岳小、神原中時代は野球に没頭。小禄高1年時、兄が通っていたジムに入門し、総合格闘技を開始。17年に全日本アマチュア修斗フライ級で優勝し、沖縄大在学中の18年に修斗でプロデビュー。同年に開催された修斗新人王決定トーナメント(フライ級)を制覇し、MVPを獲得。21年には修斗フライ級王者に。プロ戦績は15戦全勝。家族は両親と兄、妹。170センチ、66キロ(通常体重)。