山登りで新しい自分に…初心者でも大丈夫!更年期を乗り切る“登山のススメ”
50代に入り、時間ができた今だからこそ、登山を始めたい! そんな願望を持つ一方、山々の景色を妄想しては、「体力的に無理だろう…」と諦めてしまう中高年はきっと多いはず。『知っている山からはじめよう! 大人の日帰り登山』(講談社)を出版したイラストレーターの鈴木みきさんは、「今からでも決して遅くはない」と話します。 登山歴28年で“山ガール”ブームを盛り上げた立役者の一人である鈴木さんも、50代に突入。山を愛する鈴木さんに、その魅力、年を重ねてからの登山の楽しみ方を聞きました。 【動画】最高齢登頂!98歳スーパーおばあさん!富士山密着ドキュメント!
普段の生活では体験できない緊張感が、適度な刺激に
――登山を趣味にしている人は多いと思いますが、未経験者の立場からすると、「肉体的にもきつい、不測の事態で命を落とす危険性もあるのに、なぜ人は山に登るのか?」という疑問を感じてしまいます。山の魅力とは何なのでしょう? 「皆さん、気分転換になっているんじゃないかなと思います。自己鍛錬のために登る人もいますが、山へ行くと、心がスッキリします。 たしかに、山登りって大変なんですよ。ゆっくり歩いても苦しいし、翌日は足に疲れも出ます。でも、大変だからいいんです。誰にでもできることではないので、“登れた自分、偉いな”“私でもあそこまで行けた”“今回も無事に歩ききった”と思える。おそらく登山中は、登ることだけしか考えてなくて、日常を振り払い、その状態になることが大切なのかなと。 また山の中では、楽しさの中に、“何か出てくるかもしれない”“無事に帰れるだろうか”“ケがしないかな”など、常に緊張感があるんですね。そういう緊張感が多い分、脳にもいい刺激になり、デトックスのように感じる人が多いんじゃないかなと思います」 ――なるほど。たしかに登っている時は緊張感がありそうですし、日常や日頃のストレスとは無縁になるかもしれないですね。特に初心者は、そんな余裕は絶対にない。 「そうですね。登り始めたら“疲れちゃったから、もう進まない”というわけにはいかないですよね。何とかしなければいけない状況って普段の生活ではあまりないし、自分の限界を超えることもなかなかない。毎回心身の限界ギリギリまで登る感覚がいいというか、翌日の筋肉痛も、どこかお土産みたいに思えてうれしいんですよ。筋肉痛が癒えてくると、また行きたいなぁと思う。ちょっとMっ気のある人が登山にハマるのかもしれないですね(笑)。自分を追い込んでご褒美をあげたい。登山者は、その繰り返しをしていると思います。最初は無理をして頂上に行かなくてもいいのかなとも思います」