【高校野球】花巻東の背番号1・葛西陸が8回14奪三振0封…東北大会王手…春季岩手県大会
◇高校野球春季岩手県大会 ▽準々決勝 盛岡誠桜0-8花巻東=8回コールド=(22日・花巻) 4県で準々決勝が行われ、勝利校が東北大会(6月14~18日・宮城)出場に王手をかけた。岩手は花巻東・葛西陸投手(3年)が14三振を奪い、盛岡誠桜に8―0の8回コールドで圧勝した。 気合をぶつけるかのような雄たけびを上げ、花巻東・葛西がスコアボードにゼロを並べた。4安打14奪三振無失点の力投に「(前半は)力むことなく投げられて、そのままの勢いでいけた」。7回は2死二塁のピンチを三振で切り抜けて力強くガッツポーズを見せると、打線は続く8回に相手投手の制球の乱れにつけ込むなど6得点。葛西の好投に応えてコールド勝ちだ。 8強入りした昨夏の甲子園は背番号16をつけて3試合に登板。智弁学園との3回戦は先発し、9回途中まで2失点と粘りの投球を見せた。この日は「打者を見て(狙いの)逆をついた」と、普段のスライダーではなく直球を決め球にするなど相手打線を翻弄(ほんろう)した。佐々木洋監督(48)も「(昨秋より)球威も出てきている」とたたえた。 同じく甲子園登板経験のある小松龍一投手(3年)もいるなか今大会はエースナンバーを背負い、責任感も増した。昨秋は県大会初戦敗退と経験が少ないだけに、葛西は「一試合一試合勝ち進んで個々の力を伸ばせていければいい」。東北大会出場をかけ、準決勝(25日)は水沢商と激突。成長を続けるため、頂点まで勝ち進む。(有吉 広紀) 〇…盛岡大付は専大北上に7-4。4点差をひっくり返して4強入りした。4回に同点に追いつき迎えた2死一、二塁で3番・山本世波(せな)一塁手(3年)が左翼線へ勝ち越しの2点適時二塁打。「監督さんからも、我慢しろ、と言われていた。1点ずつ返していく野球ができた」と胸を張った。大船渡との準決勝(25日)へ「任された役割を一人一人が全うできればいい」と力強く語った。
報知新聞社