【オークス】一度使った上積み大きく条件も好転 京大競馬研の本命はチェルヴィニア
帰還した名手と府中の舞台で復活
◎チェルヴィニア 桜花賞は長期休養明けで適性外のペースを大外枠から無理に先行し、高速決着のなか4頭分も外に回す競馬。この馬の本来の実力を全く引き出せておらず、評価を下げる内容ではない。前々走アルテミスSは前が壁で追い出しを待たされる不利のなか、ラスト3F11.4-11.2-11.0という加速ラップを上がり最速で差しきり、2着に0.3秒差をつける着差以上に強い内容。走破時計も優秀だった。 東京芝1600mの2歳戦を「走破時計1:33.8以内」「レース上がり5F57.9秒以内」「上がり最速」で勝利した馬はグランアレグリア、ナミュール、サリオスらGⅠ馬と本馬の4頭のみ。このラスト5Fを見るに、この馬の最大の魅力は中距離寄りのフラットなペースで運んだときの後半の強烈なスパート。今回の後半持続戦適性も高いと見る。叩き2走目の今回、折り合わせるのが上手く、オークス実績も確かな名手・C.ルメール騎手への鞍上戻りも最上。前走大敗でオッズも妙味ある。 ◯ステレンボッシュ 桜花賞は外差し有利な展開が向いたとはいえ、中団馬群からJ.モレイラ騎手が外へスムーズに持ち出し危なげなく快勝。ゴール後のパトロールビデオを確認してもまだまだ脚が余っていた様子で、1頭だけカメラで追えないほど後続を突き放していたことからも大きな距離不安はない。今回のメンバーでもやはり能力最上位だ。道中しっかりと折り合って無難に中団から運び、前走同様直線でスムーズに追い出すことができれば勝ち負け必至だ。 ▲クイーンズウォーク 桜花賞は近4走のうち最も速い流れを積極的に位置を取りに行ったことと、伸びない内を通ったことで最後伸びきれず0.6秒差8着。持ち味を出せずの敗戦で、そこまで評価を下げる内容ではない。前々走クイーンCは内有利な馬場をほぼ最後方から大外を回し上がり最速で差しきり勝ち。このとき、同重賞における後半5F最速となる57.7秒、また歴代2位タイ1:33.1というタイムを記録した。近2走の内容を見るにマイル戦の忙しい流れよりも中距離戦のフラットな流れで瞬発力を生かす競馬の方が向く印象。内枠から道中ロスなく立ち回れる点で展開的には最も恵まれる。こちらも前走大敗でオッズ妙味がある。 △サフィラ クイーンCはそこまでのキャリア4戦で馬体重を落とし続けていたにもかかわらず、さらに馬体重-10キロで過去最低の432キロ。デビュー時454キロであったことを考えても明らかにマイナスな状態で、度外視可能だ。超ハイレベル戦であった阪神JFは内有利な競馬のなか、外々を回して4着と高く評価できる内容だった。今回は調教後馬体重も454キロと、状態面の回復は間違いない。前走の大敗で人気を落としすぎると想定され、オッズ妙味ありと見て4番手評価とする。 ×ライトバック 桜花賞は外差し有利な展開が向いたとはいえ、勝ち馬ステレンボッシュを凌ぐ上がり最速の脚を使って追い込み0.1秒差3着と最も強い競馬。今回も差し有利な展開が向けば。 ×スウィープフィート ライトバック同様、桜花賞では外差し有利な展開に乗じる形で上がり2位、0.2秒差4着。こちらも展開が向けば。 ×アドマイヤベル フローラSは6番手追走から折り合いをつけ差しきる競馬。1800mでデビューした後、3走続けて東京芝2000mを使っている点からも、陣営のオークスへの強い期待が伺える。 買い目は◎単勝1点、◎-◯▲△ワイド3点、◎-◯▲△×××馬連6点、3連複◎-◯▲△-◯▲△×××12点で勝負する。(花田) ▽オークス予想印▽ ◎チェルヴィニア ◯ステレンボッシュ ▲クイーンズウォーク △サフィラ ×ライトバック ×スウィープフィート ×アドマイヤベル ライタープロフィール 京都大学競馬研究会 今年で30周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えの本格派が揃う。
京都大学競馬研究会