市川染五郎「言葉をいただいたのはそれが唯一」 大叔父の教えを胸に 6年ぶり『勧進帳』でリベンジ
歌舞伎俳優の市川染五郎さん(19)が1日、東京・歌舞伎座で上演が始まった「秀山祭九月大歌舞伎」に出演。6年ぶりの演目にリベンジします。 【画像】松本幸四郎 『裏表太閤記』で松本白鸚&市川染五郎と親子3代共演 染五郎さんは、初世中村吉右衛門の功績を顕彰し、その芸と精神を継承していくことを目的とした『秀山祭』に出演。大叔父の二世中村吉右衛門さんも長年にわたり情熱を傾けてきた公演です。 昼の部の『沙門空海唐の国にて鬼と宴す(しゃもんくうかい とうのくににて おにとうたげす)』で初めて阿倍仲麻呂と高階遠成を勤めます。
染五郎さんは「高階遠成では、憲宗皇帝の祖父(松本白鸚さん)、空海の父(松本幸四郎さん)と三代そろったところをご覧いただけます」と見所を語りました。 また、夜の部では3回目となる演目『勧進帳』で源義経を勤めます。6年前の襲名披露で演じた思い入れのある役だという染五郎さんは「あの時は声変わりの時期で、出したい音が出せずに悔しさを感じていましたので、リベンジできるよう精いっぱい勤めます」と話しました。
さらに、「初役の時の富樫が播磨屋(二世吉右衛門さん)のおじさまで、“義経は登場人物の中で一番偉い人だから自分の位が一番高いと思って堂々とやりなさい”と言っていただきました。おじさまから役について直接言葉をいただいたのは、それが唯一です」と話しました。 そして染五郎さんは、夜の部『妹背山婦女庭訓』で久我之助も初役で勤めます。