【40代の妊活】一度は手放した妊娠への思いが再燃。「出生前検査」について知りたい!
私たちが人生でそれぞれに向き合う「妊娠・出産」、「家族」や「パートナーシップ」にまつわる迷いや不安に寄り添う連載『Stories of A to Z』。今回は、40歳を迎えてから人生で初めて、妊娠・出産を望む気持ちが芽生えたOさんのストーリー。 【画像】妊娠、出産、不妊治療の現在
子どもは欲しいけれど、高齢出産による影響が気になるOさん「初めて芽生えた“子どもが欲しい”という思い」
「30代前半までは子どもをもつことにまったく興味がなかったのですが、40歳になった今、『もしまだ間に合うなら…』という気持ちが芽生えてきて、自分でも戸惑っています」 そもそも、子どもをもつことに対しては“流れのままに”というスタンスだったOさんがいっさい興味を失ったのは、かつての婚約者から受けていたモラハラが原因でした。 「今思えば、相手から日常的に人格を否定されるなどのモラハラを受けていましたが、当時は感覚が麻痺していたのか被害を自覚できないまま憂鬱な日々を過ごしていました。交際中に戌年を迎えたとき、『俺も母さんも戌年だから、今年子どもが生まれれば3代戌年だね』と、子どもをもちたいという彼の意思を一方的に告げられたこともありましたが、当時はすでに精神的につらくて彼とのセックスを避けていたので、結局『3代戌年の夢が破れた』と責められつづけたことも。こんな状態で妊娠や出産、子育てをするのか…と思ったら、想像することさえ嫌になったんです」 婚約者とは34歳で決別したものの、一度あきらめた妊娠・出産は、年齢を重ねるごとにますますOさんにとって“自分には関係ないこと”に。その思いが少しずつ変化してきたのは2年ほど前。現在のパートナーと交際を始めて1年がたった頃、何気なく言われたひと言がきっかけだったといいます。 「あるとき、彼とのたわいのない話のなかで『君と僕の子どもなら、きっと珠のような子だろうね』とさらりと言われたとき、私を尊重してくれる彼のような人となら、子どもをもつ未来が見えるかも…と自分でも驚くほど自然に受け入れられました。ちょうど40歳前後で妊娠・出産を経験した人と立てつづけに出会って、“私の年齢でもまだ産める可能性があるんだ”と気づいたこともあり、人生で初めて“私とパートナーの子どもが欲しい”という感情が芽生えたんです」 Oさんもパートナーも「流れに身を任せるタイプ」なので、具体的な妊活についてはまだ考えていない一方で、Oさんは40歳という自身の年齢が気になっているよう。 「今の自分は仕事の仕方や住む場所などいろんな選択ができるし、ひとりでも生きていける自立した経済力もあります。でも、妊娠・出産だけは自分の意思とは別に、“体の締切”がすぐそこに見えているんですよね。とはいえ私が知っているのは、自分の年齢が“高齢出産”にあたることと、それによる妊娠・出産のリスクと子どもの病気のリスクが高いらしいってことぐらい。だからこそ、もし子どもを授かることができたら、絶対に出生前検査を受けようと思ってはいるけれど、現実を知るのが怖くて具体的なリサーチはできていません。知りたいような知りたくないような、でも知っておかなきゃ…という気持ちが入り乱れています」 そこで、Oさんが特に気になっているという「出生前検査」について、認定遺伝カウンセラー®である西山深雪さんにお話を伺いました。