中国が保護の離島民、約5カ月ぶりに帰島 「家族と食事したい」/台湾
(金門中央社)今年3月に船で釣りに出かけた後、中国側に保護されていた中国福建省に近い離島、金門島の男性が7日、約5カ月ぶりに帰島した。男性は報道陣の取材に「家族としっかり食事したい」と語った。 男性は別の男性と釣りに出かけたものの連絡が途絶え、その後中国側に保護された。別の男性は6日後に台湾側へ引き渡されたが、男性は帰島が実現していなかった。 この日は、最大野党・国民党の陳玉珍立法委員(国会議員)と男性の妻、娘がフェリーで中国を訪問し、男性と合流して帰島した。 男性は、中国での食事や居住環境は良く、中国海警局側も世話をしてくれたとし、体重も増えたと語った。また海警局側は男性の娘に対し、学業成就のためにかばんをプレゼントしてくれたと話した。 陳委員は、多くの人が努力して善意と理解を積み重ねて今日を迎えることができたと強調。中国側の協力に感謝を示し、今後両岸(台湾と中国)が交流を続け、平和的に発展することを望むとした。 また男性が現役の軍人だったことで即時の帰島がかなわなかったとしながらも、絶えず意思疎通を図り、男性を一般人に戻すなどし、善意の循環と積み重ねで帰島が実現したと語った。 その上で金門と中国アモイは距離が近く、同様の救助は頻繁に行われると指摘。双方でより緊密な連絡メカニズムを構築すべきだとの認識を示した。 (洪学広/編集:齊藤啓介)