「欧州かアジアか」――アメリカの二択?|週末に読みたい海外メディア記事4本|2024.9.1-9.6
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今週もお疲れ様でした。 ロシア・ウクライナ戦争 開始から間もない2022年3月、米「フォーリン・ポリシー(FP)」誌が組んだ特集「 U.S. Grand Strategy After Ukraine (ウクライナ後のアメリカのグランドストラテジー)」に、故・中山俊宏慶應義塾大学教授は「 Maintain the Strategic Focus on China (中国への戦略的フォーカスの維持を)」という論考を寄せています。 「この戦争は、1カ月前まで中国とインド太平洋にほぼ完全に焦点を当てていたアメリカの大戦略をどう変えるか」(FP副編集長のステファン・テイル)との問いに7人の識者が答える内容でしたが、中山氏は「中国からの脅威は構造的である」と強調、ワシントンは短期的には欧州戦線に関心を向けロシアに対抗するしかないが、中国は中長期的に最も重要な脅威であり続けると指摘します。そして「両戦線でのアメリカの同盟国とパートナーは、より積極的にコミットするしかないだろう」とも記しています。 その後の イスラエル・ハマス戦争 によって、いまやアメリカはロシア・中国のみならず中東も加えた三正面に対応しており、中山氏の見通した同盟国・パートナー国のコミットメントの重要性は、さらに大きくなりました。そして同時に、アメリカと同盟国・パートナー国の提携関係それ自体も複雑性を増しています。
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フォーサイト編集部