豪首相、カンタス航空から座席アップグレード享受との批判に反論
Renju Jose [シドニー 29日 ロイター] - オーストラリアのアルバニージー首相は29日、過去に同国カンタス航空の元最高経営責任者(CEO)に連絡して座席を無料でビジネスクラスにアップグレードしてもらっていたとの指摘について、適切に開示しており問題はないと弁明した。 同国メディアがジャーナリストの新著を引用して報じたところでは、アルバニージー氏は首相就任前の2009年から19年にかけて、カンタスのCEOだったアラン・ジョイス氏に直接電話をかけて22回にわたり座席のアップグレードを受けていた。アルバニージー氏は2007年から13年にかけて交通相だった。 同氏は記者団に対し、「私はこの件に関して完全に透明性を保った。全ての便について適切に開示してきた」と述べ、アップグレードを受けた搭乗についてルールに則って開示したと主張した。またジョイス氏とは公式な会話しかしておらず、一部のアップグレードについては労働党が代金を支払ったと述べた。 野党自由党のダットン党首は28日、交通相だったアルバニージー氏がカンタスCEOにアップグレードを頼んでいたとすればおかしい、と指摘した。 オーストラリアでは政治家が無料で航空便座席のアップグレードを受けることが珍しくないが、それを開示する義務がある。 アルバニージー政権は昨年、カタール航空によるオーストラリア路線の増便要請を却下し、カンタス航空に便宜を図ったとの疑惑にさらされた経緯がある。