【あのニュースの今】スポーツ 五輪・プロスポーツ・相撲…選手たちの活躍に感動した1年
シリーズでお伝えしている「あのニュースの今」、最終回は「スポーツ」。県勢が躍動したパリ五輪やプロスポーツの熱き戦いに、県民も大いに湧いた1年だった。 ことし夏に行われたパリ五輪。県内出身の4人が出場した。 (実況) 「残り10秒を切った! さあ歴史が変わるか! 残り5秒…、歴史を変えた! チャンピオン誕生! 鏡優翔、日本女子史上初、五輪最重量級での金メダル」 中でも日本中を魅了したのは、レスリング女子76キロ級・山形市出身の鏡優翔選手。 鍛え上げたパワーとスピードで、初出場の五輪の大舞台で見事金メダルを獲得した。 地元・山形市で行われたパブリックビューイングでも、駆けつけた80人が歓喜! 鏡選手の祖母・石沢チエ子さんも…。 (鏡選手の祖母・石沢チエ子さん) 「良かった。ありがとうございました。これしかない。ありがとうございました。おじいちゃん喜んでいます。食べたいものいっぱい食べさせるから楽しみに待っている」 鏡選手は、県出身者として実に68年ぶりの金メダル。 金メダル獲得の原動力は何だったのか? さくらんぼテレビでは、鏡選手にあらためて話を聞いた。 (鏡優翔選手) 「私が目指していた『五輪での金メダルを成し遂げたんだ』という信じられない気持ちでいた。人生で1番最高の日になったし、何より家族が素直に喜んでくれていたのが自分にとって幸せだった」 大会前にけがをして、十分な準備ができないまま臨んだというパリ五輪。 「家族の存在が大きな支えになった」と話す。 (鏡優翔選手) 「一戦一戦、家族の声が聞こえていて、聞こえるたびにうなずいて『よし行くぞ』と思えた。家族の応援があったからこそ、金メダル獲得を成し遂げられた」 順調に勝ち進んでいたように見えた鏡選手だが、実は初戦でとんでもないアクシデントに見舞われていた。 (鏡優翔選手) 「相手のタックルがそのまま右目に直撃した。すごく痛かったが、やるしかない、人生賭けてきたので、ここでやめるわけにはいかないし。日本へ帰って見てもらい折れていると知った。折れていると後から知ったから逆に良かったのかなと」 現在は回復しているが、大会中は、右目の痛みと見えづらさに悩まされながらの試合だった。 そんな逆境の中でつかみ取った「金メダル」。鏡選手が見据える次なる目標は…。 (鏡優翔選手) 「今後もレスリングを頑張りたいと思ってきて、今は次の『ロサンゼルス五輪で2連覇をしよう』と目標を立てた。フィジカル・気持ちの面でも整えて、まずはロサンゼルスに向けてのスタートを切れるように良い1年にしたい」 バレーボール男子日本代表として初めて五輪に臨んだ川西町出身の高橋健太郎選手。 バレー男子は惜しくも準々決勝で敗れ、パリではメダルに届かなかった。 しかし、川西町出身として初の五輪選手となった高橋選手は、懸命なプレーで見る人に勇気と感動を届けてくれた。 (高橋健太郎選手) 「日本のバレーボール界のために貢献することが多少はできたと思うので良かったと思う。頑張って明るい話題を川西町のみなさんと共有していきたい。今後とも応援よろしくお願いします」 大会の後、日本代表引退を表明した高橋選手。 現在は愛知のチームに移籍して、「SVリーグ優勝」の目標に向け新たな環境で戦っている。 サッカーJ2・モンテディオ山形。 5月の時点で16位と下位に沈み、「降格圏」も見えていたチームは、夏にディサロ選手・土居選手、貴重な2人の新戦力が加わると、リーグ戦終盤にクラブ記録を更新する9連勝でJ1昇格プレーオフに進出! 気合十分で、プレーオフ準決勝に臨んだが…、またしてもあと1歩、届かなかった。 悲願の達成はお預けとなったが、終盤の快進撃に多くのサポーター・県民が盛り上がった。 「来年頑張ってほしい。自動昇格してほしい」 引き続き指揮を執る渡邉監督は、「来シーズンこそJ1昇格」と闘志を燃やす。 (渡邉晋監督) 「しっかりと、来年こそはチームの目標を達成するようにこれからも良い準備をしていきたい。来年は優勝・昇格それを目指す」 バレーボールSVリーグ女子・アランマーレも奮闘。 (キャプテン・木村友里選手) 「もう最高です!」 11月9日、KUROBEと対戦し、ストレートで勝利! 昨シーズンから国内トップリーグで戦い続け、30連敗…。 31試合目にしてついに初勝利を挙げた。今シーズンは、ここまで9節を終えて2勝16敗で13位。 次のホームゲームは年明けの1月4日・5日、酒田市でデンソーと対戦。地元のファンは「ホーム初勝利」を待ち望んでいる。 昨シーズン「B2全体の4位」と、過去最高の成績を収めた山形ワイヴァンズ。 今シーズンは「リーグ優勝」を掲げているが、現在、13節を終えて9勝15敗で東地区6位と、なかなか勝ち星を積み上げられていない。 今後の巻き返しに期待したい。 尾花沢市出身の佐渡ヶ嶽親方を父に持つ力士・琴桜。 ことしの初場所の後、大関に昇進。地元・尾花沢市も祝福ムードに包まれた。 (尾花沢市・結城裕市長) 「ぜひ次は優勝。そして横綱。市民全員の思い。琴ノ若関、バンザーイ!」 さらに11月に行われた大相撲九州場所の千秋楽で大関同士の相星決戦を制し、悲願の幕内初優勝! 社長が、部屋と琴桜の後援会長を務めるスーパー「おーばん」では、優勝セールが行われ大きな盛り上がりをみせた。 「山形にゆかりのある人だから。すごい。横綱に早くなってもらいたい」 2025年は、祖父で元横綱の琴桜に並ぶ「綱取り」への期待が膨らむ。 ことしも私たちに多くの感動を届けてくれたスポーツ。 2025年は、どんな盛り上がりを見せてくれるのだろうか。
さくらんぼテレビ