《くしゃみや鼻水…風邪じゃなかった?》不快な症状が出る「寒暖差アレルギー」、改善のカギは血行促進
寒暖差アレルギーの改善に役立つ食材
寒暖差アレルギーを改善するには、血行を促進することで体を温める、しょうがなどの食材を摂るのもおすすめです。 生姜には胃腸を刺激して内臓の働きを高めるショウガオールという成分が入っているため、冷えを和らげる効果が期待されています。黒糖や胚芽米など、未精製の食材も血行を促進して体を温めます。 また、にんじんやかぼちゃ、ほうれん草など秋や冬に旬を迎える食材には、体を温める効果が期待できるものが多いです。にんじんやかぼちゃを煮物の具材にしたり、ほうれん草のおひたしなどを日々の食事へ取り入れたりしましょう。
寒暖差アレルギーには漢方薬も役立つ
寒暖差アレルギーの症状がつらく、一刻も早く改善したい人には、漢方薬の服用もおすすめです。寒暖差アレルギー対策には「血流をよくして体を温める」「水分代謝をよくして鼻水を改善する」などの働きを持つ漢方薬で、鼻の不調にアプローチすることが有効です。 ◆おすすめの漢方薬 ・葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい) 血行を促進して体を温めることで、冷えによって鼻にたまった余分な水分を発散させ、鼻の通りをよくして鼻づまりを改善します。アレルギー性鼻炎のほか、蓄膿症(副鼻腔炎)や慢性鼻炎にも用いられます。 ・小青竜湯(しょうせいりゅうとう) 鼻粘膜の余分な水分を排出して水分代謝を正常化することで、サラサラした水様の鼻水やくしゃみなどの鼻症状を抑えます。アレルギー性鼻炎のほか、気管支喘息の治療などにも用いられます。 ◆漢方薬を始める際の注意点 漢方薬は食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。 ◆教えてくれたのは:薬剤師・山形ゆかりさん やまがた・ゆかり。薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師を経て食養生の大切さに気付き、薬膳アドバイザーとしても活動する。牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニューを開発。そのほか、症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」()で薬剤師を務めている。