【Cycle*2024 パリ~ルーベ ファム:レビュー】世界チャンピオンのロッテ・コペッキーが6人のゴールスプリント勝負を制し初優勝
コペッキーは2019年男子のフィリップ・ジルベール以来となるベルギー選手の優勝者。そして現世界チャンピオンとしては2018年のペーター・サガン以来の記録を打ち立てた。 「もちろん緊張していたけど、チームが私にどれだけの信頼を寄せているかを感じて、どこかでリラックスできていた。先週の日曜日の後はあまりいい感じじゃなかったけど、コンディションが戻ったのはラッキーだった」と、スタートからゴールまで世界女王の風格があふれる印象的なパフォーマンスを見せつけたコペッキー。
「友人たちと本当にいいチームが私の後ろにいた。序盤の60kmはトラブルを避けたかったし、石畳区間は最初の2セクターで先頭に立つことが作戦だった。その後は横風が吹くのが分かっていたからね。 1発目のアタックで選手をふるいにかけていきたかったけど、マリアンヌ(フォス)が着いてきたのは理想的ではなかった。マリアンヌがいるときは、スプリントでロレーナ(ウィーベス)が勝利を目指す作戦になる。私も勝ちたいけど、チームとしてロレーナのスプリント勝負にかける。レース状況がそうなった場合には110%その作戦に同意するつもりだった」
しかし、第2集団は追いつかなかった。
「最後の局面ではマリアンヌとエリーザ(バルサモ)がバトルすることはわかっていた。向かい風で2人はかなり早めにスプリントを開始しなければならなかったので、私はただ落ち着いてゴールに集中した。かなり長いスプリントとなったが、それも私のアドバンテージになった。 石畳は特別な場所になった。昨年の世界選手権が最大の勝利だと今でも思っているけど、この世界チャンピオンジャージを着てパリ~ルーベで優勝できたことは、それにかなり近いものになった」(コペッキー)
文:山口和幸
山口 和幸
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