<ここに注目>初出場・和歌山東は好投手ぞろい 倉敷工打線は大会屈指 センバツ
和歌山東・此上平羅主将の話
初出場ということで、いろいろな方から声援を頂いている。魂の野球をモットーにしているので、気持ちで圧倒したい。(倉敷工は)よく打つチームと聞いている。食らいついていきたい。
剣道部、レスリング部なども全国レベル
1974年開校の県立全日制普通科校。2年次から∇資格取得などを目指すビジネス▽体育や芸術などに取り組むクリエイティブ▽大学などへの進学を目指すアカデミー――の3コースに分かれて学習する。校訓は「自主・自律・敬愛」。教科学習とクラブ活動の両立を図りながら、「個と全体の調和がとれた教育」に力を入れる。 硬式野球部は軟式から変わる形で2010年に創部。当初から指揮する米原監督は前任の和歌山商で春に1度、甲子園に出場している。プロ野球入りしたOBに、ソフトバンクの津森宥紀投手がいる。剣道部、レスリング部などが全国レベル。
和歌山東・特別後援会の西山義美会長「全力で出し切って」
2010年当時、PTA会長として硬式野球部の創部に携わりました。当初は何もなく、いろんな所を回ってボールをかき集め、最低限のものをそろえてスタートしました。それから12年間、練習試合にも観戦に行くなど活動を見守り続けてきました。 「今年は甲子園に行ける」と思う年もありましたが、何度もあと一歩のところで悔しい思いをしてきました。やっと甲子園出場が決まり、本当に良かったです。自身が病気になった時は、甲子園の出場を見られないまま終わるのかと思いましたが、そのたびに選手や保護者に励まされました。 選手たちは自分たちのできること、今までやってきたことを全力で出し切ってほしいです。もちろん校歌を聞けたらいいですが、負けても構いません。甲子園での負けを勉強して、次は夏があります。やってきたことを信じて一生懸命プレーをしてほしいです。
倉敷工、今年のテーマは「攻めて攻めて攻めたぎる」
昨夏の岡山大会は3回戦敗退。岡山城東から一度もリードを奪えず、中軸を任されていた主将の福島貫太(3年)は「気持ちが受けに回った。あんな負け方はもうしたくない」。その言葉を聞いた高田康隆監督が、新チームに与えたテーマは「攻めて攻めて攻めたぎる」。 スイングスピードが140キロを超える選手が複数いたこともあり、「ここを生かしたいと思った」と高田監督。体作りのため1300グラムのバットを振ったり、速いスイングを体感するため600グラムのバットで打ったりと、工夫をこらして打撃を磨き上げた。守備7~8割、攻撃2~3割だった練習の時間配分も、今や逆だ。 春夏計4回の4強を誇るが、2009年春を最後に甲子園から遠ざかり「古豪」と呼ばれることも増えた。高田監督は「新たな歴史を築くつもりでやってきた。節目の大会で印象づけたい」。春夏通算20回目の甲子園。ベスト8を目標に暴れる覚悟だ。