<ここに注目>初出場・和歌山東は好投手ぞろい 倉敷工打線は大会屈指 センバツ
◇第1日第2試合 和歌山東vs倉敷工
豊富な駒をそろえる昨秋近畿大会準優勝の和歌山東投手陣に対し、倉敷工が自慢の強打で攻略できるかが勝負のポイントになる。 【過去には小芝風花さんも】センバツ応援イメージキャラクター 和歌山東のエース・麻田一誠(3年)は右横手から最速134キロの直球を投じ、手元で動くため打ちづらい。変化球はスライダーやシュートなど球種は多彩。打たせて取る投球が持ち味なだけに、コースを突いた丁寧な配球を心掛けたい。他の3年生投手も、田村拓翔、山田健吾、サイドスロー・石野涼の左腕3人に加え、球威のある直球を持つ相良歩夢とタイプの違う投手がそろう。田村、山田のいずれかを先発させ、麻田が救援に回るパターンも考えられる。 倉敷工は今大会出場校中3位となるチーム打率3割8分9厘。4番・日向悠(3年)がチームトップの21打点をたたき出した。勝負強くパンチ力も備えているだけに、1番・藤井虎道、2番・松嶋文音の3年生左打者コンビの高い出塁率を生かし、好機で回して得点を稼いでいきたい。 倉敷工はセンバツの初戦5連勝中だが、13年ぶりの甲子園。一方の和歌山東は春夏通じて初出場となる。球場の雰囲気にいち早く慣れ、地に足をつけ普段通りのプレーができるかも鍵になる。【藤田健志】
昨夏Vの智弁和歌山に勝利し勢い 初の甲子園切符
昨秋の和歌山大会準決勝で昨夏の甲子園を制した智弁和歌山に5―4で勝利。勢いづくと4回目の出場となった近畿大会でも初勝利を含む3勝し、悲願だった甲子園にたどり着いた。2007年に県和歌山商を70年ぶりのセンバツに導き、2度目の甲子園となる米原寿秀監督の采配にも注目だ。 攻撃では盗塁数が1試合平均3・3個と出場校中2位。機動力でかき回す野球を見せる。近畿大会準々決勝の京都国際戦では1点リードの五回1死三塁。バットにボールが当たった瞬間に三塁走者が走る「ギャンブル」で内野ゴロながら貴重な追加点をもぎ取った。 10年4月に部員13人とボール1ケース、打撃ケージ1個から部は始まり、創部12年で初めて聖地でプレーすることになる。気持ちを強く持つ「魂の野球」を掲げるだけに、主将の此上平羅(3年)は「見ている方に楽しんでもらえる試合をしたい」。目標のベスト8に向かって突き進んでいく。