知床の携帯基地局、大幅遅れ オジロワシ生態影響調査で
世界自然遺産・知床(北海道)での携帯電話基地局設置を巡り、環境省は19日、事業主体の通信事業者に対し、国の天然記念物オジロワシの生態に影響がないかどうかの調査を、繁殖期に当たる来春以降に実施するよう求める方針を固めた。調査期間中の工事中断も併せて要請する。当初、来春にも想定していた運用開始が大幅に遅れる見通しとなった。 事業は、知床岬付近の国有地に386平方メートル分の太陽光パネルなどを設置する計画。今年5月にも着工予定だったが、オジロワシの営巣の可能性が判明し見合わせた。6月には知床の保全を話し合う有識者委員会で、希少な動植物への影響調査を求める声が相次いだ。