<チェジュ航空旅客機事故>ブラックボックス一部損傷、解析に最小1カ月…米国に任せなければならない場合も」
チェジュ航空旅客機事故原因究明の最初のボタンに挙げられるブラックボックスの解析作業に1カ月以上かかる見通しだ。 航空鉄道事故調査委員会などによると、事故を起こした航空機のフライトデータレコーダーは外形が一部損傷した状態で回収されたことが確認された。 調査委員会関係者は「操縦室のボイスレコーダーは外形そのまま回収されたがフライトレコーダーは一部分離していた。フライトレコーダーの解析には時間が長くかかりそうだ。1カ月はかかるのではないか」と話した。 2つの装置が何の問題もなく完全な場合には解析作業は1週間で可能という。このため全体的な調査作業にも支障が避けられない見通しだ。 航空事故調査は数カ月から数年かかる中で、初期段階のフライトレコーダーとボイスレコーダーの解析作業が調査全体の方向性を決めるためだ。 もしフライトレコーダーの損傷レベルが激しければ米国家運輸安全委員会(NTSB)に調査を任せなければならないこともあり、この場合ブラックボックス解析作業だけで6カ月以上かかる見通しだ。 別の調査委員会関係者は「国内での分析が難しければNTSBに持っていかなければならないようだ。NTSBには世界中から事故解析が待機しているため時間がかかる」と説明した。 フライトレコーダーとボイスレコーダーは航空事故原因究明に核心的な役割をする。 フライトレコーダーは航空機の3次元的な飛行ルートと各装置の単位別作動状態をデジタル、磁気、数値などの信号で録画、保存する。 フライトレコーダーの分析を通じて飛行機の高度、速度、姿勢、操縦面の動き、エンジンの推進力、ランディングギアの作動、着陸時に下がるフラップの角度などを確認できる。 フライトレコーダーが飛行機の動きを教える装置ならばボイスレコーダーは飛行機内部の状況が分かるようにする。 ボイスレコーダーは操縦室内の乗務員同士の対話、管制機関と乗務員の交信内容、操縦室内の各種警告音などを記録する。 ボイスレコーダーはエンジンが停止するまでの最後の2時間を録音し、フライトレコーダーは最後の25時間の飛行資料を記録する。 フライトレコーダーとボイスレコーダーは墜落時の衝撃を最小化するためほとんどが機体の後尾部分に設置される。 今回の事故でも旅客機の機体は原形が残らないほど焼けた中で後尾部はそれなりに姿を維持した。 2つの装置は最大1100度の高温で1時間以上耐えられ、3400Gの衝撃に耐えられるよう設計されている。