ポケットティッシュ1つ分…シンデレラバストの“AAAカップ”って? 胸が育たない原因と育乳の方法を専門医が解説
◆遺伝的に大きくなる可能性があっても、生活習慣によってはシンデレラバストに…
胸の成長には、30~40%程度、遺伝的な影響があるといわれています。ただし、遺伝的にバストが大きくなる可能性があっても、生活習慣などの影響でシンデレラバストになってしまうこともあります。 バストは、乳腺1割、脂肪9割でできています。過剰なダイエットをするとバストの脂肪も落ちてしまい、胸が大きくなりにくくなります。無理なダイエットは、成長に必要な栄養が行き渡らなくなって、胸が小さくなる可能性も高いです。また、土台となる筋肉も衰えてしまうため、バストをしっかり支えられなくなり、胸の下垂や型崩れを起こしてしまいます。 また睡眠中は、女性ホルモンや成長ホルモンが活発に分泌されるため、慢性的な睡眠不足はよくありません。女性ホルモンに含まれるエストロゲンやプロゲステロンは、乳腺の発達に欠かせません。バストの大きさは発達した乳腺を守るために付く脂肪の量で決まるため、女性ホルモンの分泌が十分に行われないと成長しにくくなります。 特にエストロゲンは、年齢による分泌量の変化が顕著なホルモンです。10代から分泌が始まり、10代後半~20代前半で分泌量が安定した後、30代後半までは一定量が分泌されるといわれています。 ブラジャーも大きな要因の1つです。サイズが大きいと、バストが固定されません。運動すると胸が揺れることがありますが、これによりクーパー靭帯に負荷が掛かり、切れたり伸びたりします。バストが垂れてしまう要因であり、一度損傷を受けたら修復することはできません。サイズが小さい場合は、カップに収まり切らなかった脂肪が脇や背中に流れてしまうので、バスト自体のボリュームが小さいままになってしまうことがあります。 また、バスト下部と腹部の境目でワイヤーに当たる部分を「オメガライン」と言います。そのオメガラインが広くなるとバストが横に広がるため、ボリュームが減り小さく見えてしまいます。骨格により生まれつき広い人もいますが、ブラジャーを着けていない時間が長かったり、サイズが合っていなかったり、猫背でも広がってしまうことがあります。 さらに、バストの位置が本来よりも下がってしまうと、バスト全体のボリュームが減り、サイズダウンにつながります。無理なダイエットによる筋力の低下やサイズの合わないブラジャーの着用は、胸の下垂を引き起こす原因です。加齢だけでなく、うつ伏せ寝も下垂につながります。