30歳で目標にしていた「1000万円」の貯金達成! 父に報告したら「預けている銀行は分けているのか」と聞かれました。どういうことなんでしょうか?
30歳で1000万円の貯金達成を父親へ報告したところ「銀行を分けているのか」と質問された方がいるようです。なぜ1000万円を超えたら銀行を分ける必要があるのでしょうか。本記事では、銀行を分ける理由や将来に備えた資産運用について解説します。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
1000万円で銀行を分ける必要がある理由
日本では、預金保険法により金融機関への預金などを保護する定額保護制度「預金保険制度」が定められています。金融機関が破綻した場合、利息のつく普通預金や定期預金などは、預金者1人あたり「元本1000万円まで」と破綻日までの利息等が保護される制度です。 1000万円を超えた金額は破綻金融機関の財産状況によって一部カットされるなどし、支払われるケースもあります。しかし、保護自体はされていないため「1000万円」を超えないよう、金融機関を分けて預金を管理している人もいます。
銀行を分けるメリット
マイボイスコム株式会社が2023年4月に実施した「銀行の使い分けに関するアンケート調査(第4回)」によると、休眠中の口座を除いて銀行口座を2個以上所持している人は88.3%、5個以上所持している人は31.7%という結果が報告されています。 銀行口座を「3個」所有している人が最も多く、複数の銀行口座を活用している人が多いことが分かります。銀行を使い分けている人の中で、サブバンクの利用目的として最も多かったのは「貯蓄(27.1%)」でした。 1000万円以上の預金残高になった場合、預金を分けることで預金保険制度への対策ができます。日本では低金利が長らく続いているため、より金利の高いインターネット銀行などにお金を預ける人もいるようです。
金融資産1000万円以上を保有している割合
金融広報中央委員会がまとめた「家計の金融行動に関する世論調査[総世帯]令和5年調査結果」によると、30代で1000万円以上の金融資産を保有している人の割合は、全体で15.6%でした。 30代の金融資産保有額の平均額は599万円ですが、そのうち預貯金は287万円と全体の約47.9%を占め、株式140万円(23.4%)、投資信託64万円(10.7%)と預貯金以外への資産分散も見受けられます。 預金保険制度対策として預金口座を複数開設するだけでなく、20代の頃と比べて収入が安定する30代以降を見据えて、将来に必要なお金を備えるために資産運用をスタートしてみるのもよいでしょう。