ドラフトで中日は誰を獲るべき?「宗山塁も欲しいが優先すべきは…」OB山崎武司が井上新監督に猛ゲキ「星野さんや落合さんは一軍監督スタートでも」
星野さんや落合さんは一軍監督スタートでも
もちろん、山崎氏は二軍で過ごした時間や二軍監督としての経験が、一軍監督の結果に直結するとは考えていない。最近ではオリックス・中嶋聡前監督やヤクルト・高津臣吾監督らが結果を出しているケースが目立つが、「流行りに乗っかって勝てるほど甘くない」と強調する。 「二軍監督を将来的に一軍監督にするのであれば、そのための組織づくりを球団主導で進めなければ、オリックスやヤクルトと同じ結果にはなりません。立浪監督は二軍監督やコーチ経験がないから失敗したという批判は的外れです。実際、星野(仙一)さんや落合(博満)さんは、一軍監督からスタートして優勝しているわけですから」 井上新監督が成績を残すためには希望に沿った組閣が大前提となる。その上で、不可欠なのは先発投手の強化だ。今季、先発ローテーションで機能したのは最優秀防御率のタイトルを獲得した高橋宏斗しかいない。小笠原慎之介は規定投球イニングに達したものの、5勝11敗と勝ち星を伸ばせなかった。中継ぎ陣はリーグで最も盤石なだけに、先発の駒不足が悔やまれた。 山崎氏は「高橋宏斗の次に指を折れるローテーション投手がいない。先発不足は深刻です」と話す。涌井秀章、柳裕也、大野雄大といった実績のある投手は並んでいても、シーズンを通してローテーションを守れるか疑問符が付く。また、小笠原は今オフ、メジャーに挑戦する可能性が高い。
ドラフト…宗山ではなく即戦力投手戦略でも
中日は大枚をはたいて戦力を補強する球団ではない。そこで、山崎氏は10月24日に予定されているドラフト会議で、即戦力投手に振り切った戦略も選択肢の1つとして提唱する。 「ドラフトは1位、2位ともに先発を任せられる力のある投手を指名しても良いと感じています。明治大学の宗山塁選手もほしいですが、とにかく最優先は先発投手。打線は石川昂弥が打てば解決しますから」 山崎氏は今秋のドラフト候補で明治大・宗山塁内野手を最も高く評価する一方、今の中日が最も優先すべきは関西大・金丸夢斗投手を筆頭に、愛知工業大・中村優斗投手ら即戦力で期待できる投手と言い切る。 内野手は石川昂弥が持っている力を発揮すれば、チームが直面する長打力不足を解消できる。そして、近年のドラフトで獲得した二塁手と遊撃手候補を競わせれることで、内野手は固まってくると山崎氏は分析する。 「田中幹也、村松開人、福永裕基、高橋周平らで競争させて二遊間を決める。石川を三塁で固定して、一塁は新外国人と中田翔に競わせれば、ある程度計算できる布陣になります。競争させた上でレギュラーを決めると選手は納得しますし、控え選手にも長所を生かした役割を与えることでチームの総合力は上がります」
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