広島・石原 待望今季初スタメンで勝利導く2安打&好リード 休日返上練習の成果「いつ出てもいいようにと」
「広島6-3中日」(10日、マツダスタジアム) ようやく巡ってきたチャンスにも広島・石原貴規捕手(26)は落ち着いていた。今季初のスタメンマスクでマルチ安打を放つと、先発・アドゥワを好リード。フル出場で存在感を示し、アドゥワ、矢野とともに上がったお立ち台では「アドゥがしっかり投げてくれたので勝ててよかったです」と胸をなで下ろした。 まずはバットで魅せた。三回1死で迎えた1打席目で、左翼フェンス上部に直撃する二塁打。あと数十センチで柵越えの一打に、「でも入らんかったんで」と苦笑い。六回にも好機を演出する右前打を放ち、これで今季は5打数4安打で打率8割をキープした。 本職のリードでも最後までマスクをかぶり続けて、4投手を好リード。「いつ出てもいいようにとは思っていました。(出番は)限られてくるとは思うので、その中で硬くなるともったいない。今自分ができることが出せればいいと思っていた」。今季は月曜日や木曜日も球場に訪れての休日返上練習が日課となっている。ベンチスタートの日々が続いても準備を怠らない姿勢が自然体へと結びつき、結果となって表れた。 新井監督も「石原も数少ないチャンスでいいものを見せてくれていたので、どこかで使ってあげたいとずっと思っていたのが、今日になった。今日も良かったですね」と高評価。指揮官からの期待に一発回答で応えた背番号32から飛躍の予感が漂う。