祖父母らの戦争体験を公募・出版 ── 大阪の出版社「戦後70年・重要な節目」と意気込み
体験を記録すればいつでもとらえ直せる
原稿をまとめる際、ドラマチックな構成を意識しすぎると、気負いが先立ち読みにくくなりかねない。福山さんは「あまり奇をてらうことなく、起きた事柄を順番に時系列で書くことをお勧めします」と助言する。 「歴史は人が作る。戦時中、家族がどんなふうに暮らしていたのかを知ることも意義深い。家族の体験を記録しておけば、時間をかけて検証し、改めて意味合いをとらえ直すことができます」(福山さん) 聞き取りの共同作業は家族で対話を重ねるひとときにもなる。戦争体験を家族で受け継ぐ時代を迎えたようだ。応募作品は字数1600字以内(400字詰め原稿用紙4枚・ワープロ可)で氏名・年齢・住所・電話番号を明記(匿名は不可)、締め切りは3月末日(消印有効)。入選作100編を単行本『孫たちへの証言』として8月に出版予定となっている。詳しくは新風書房の公式サイトで。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)