母の遺品整理中に「タンス預金」100万円を発見!“ハイブランドのバッグ”など高価なものも多いけど、こっそりもらって大丈夫? 申告は必要なのか解説
亡くなった母親の遺品を整理している際に高級ブランド品やタンス預金を発見すると、「バレそうにないので、こっそりもらっても大丈夫なのでは?」と考えてしまうかもしれません。 しかし、相続において、こうした財産も正当に申告する義務があります。税務上、遺産としての評価や申告が必要であり、正しく処理しなければ相続税法違反となる可能性があります。詳しく見ていきましょう。 ▼タンス預金していた現金を銀行に預ける場合、「税金」の支払いは発生するの?
相続税とは
相続税とは、相続や遺贈(故人が遺言によって財産を指定の人に譲ること)によって取得した財産に課せられる税金です。相続によって得られる資産は、不動産や現金、株式、宝飾品、生命保険金など多岐にわたり、これら全てが相続税の対象として評価されます。 相続税の税率は、相続額が増えるにつれて段階的に上昇する「累進課税方式」です。税率は10%から最大55%まで設定されており、基礎控除額を超える相続が発生する場合、相続人は相続が発生してから10ヶ月以内に税務署に申告を行い、相続税を納付する必要があります。
ブランド品のバッグも相続財産になる
まず、高級ブランド「エルメス」のバッグなどアイテムのほか貴金属や宝飾品は、相続財産の一部とみなされます。税務署はこうした資産も含めて相続税の対象として評価するため、こっそり受け取ることは違法行為となり得ます。 高価なブランドバッグは特に資産価値が高いとされ、マーケットでの相場などに基づいて評価されるため、適切に申告しなければなりません。 仮に、自身以外の「ほかの相続人」がいる場合には、ブランド品も相続財産に含まれるため、平等に分配されるべきです。無断で入手してしまうと、後にトラブルとなる可能性も考えられるでしょう。
タンス預金も相続財産に含まれる
タンス預金の現金100万円も、当然のことながら相続財産に含まれます。現金であっても相続税の計算上、申告しなければならず、「手元にある現金だから大丈夫」と考えるのは危険です。 タンス預金が税務署に発覚するリスクもあり、特に大きな金額である場合には、金融機関などの預金と同様に相続財産として明確に計上する義務があります。