【速報】「身を賭して投げかけた医師の労働環境改善のために」 甲南医療センター若手医師の過労自殺損害賠償裁判 医師の働き方に一石を投じる裁判になるか
神戸市の「甲南医療センター」に勤めていた医師が、長時間労働の末に自殺したとして遺族が病院に損害賠償を求めた裁判が22日、始まりました。医師の母親が「晨伍が身を賭して投げかけた医師の労働環境改善のために」と意見陳述をする一方、病院側は請求の棄却を求めています。 「甲南医療センター」に勤めていた医師の高島晨伍さん(当時26)は2022年5月に自殺し、亡くなる直前の1カ月で200時間を超える時間外労働があったとして労災が認定されました。 高島さんの遺族は病院が長時間労働を知りながら業務の軽減などの措置をとらなかったとして、約2億3400万円の損害賠償を求めて訴えを起こしています。 22日、大阪地裁で開かれた第1回口頭弁論で高島さんの母は「晨伍の第二の人生の始まりとして」「晨伍が身を賭して投げかけた医師の労働環境改善のために」と意見陳述しました。 一方病院側は、200時間を超えるとされる時間外労働について「休憩時間も含まれており病院にいる時間すべてを労働時間とするのは誤り」と主張し、「病院は適切な管理体制を敷いていた」として請求の棄却を求めました。