中国の舞踊劇「只此青緑」、米国で大反響
【東方新報】高い評価を得ている中国舞踊劇「只此青緑(英題:A Tapestry of a Legendary Land)」が、昨年12月31日と新年1月1日の両日、米国カリフォルニア州サンディエゴ市の「シビックシアター」で連続公演が催された。これは昨年の国際ツアーを締めくくる米国でのデビュー公演だったが、2000人を超える観客から温かい歓迎を受け、同市の新年の到来を優雅な東洋芸術で祝うことになった。 この舞踏劇は、中国の北宋時代の壮大な山水風景絵巻の傑作「千里江山図」とそれを生み出した画家やその時代の精神の舞台上での再現をテーマとした作品で、千年の時を経たこの傑作絵巻を現代芸術の視点から再解釈したものだ。2021年の初演以来、世界中ですでに650回以上上演され、世界の人びとから高い評価を得ている。 観客は、詩的な振り付けと複雑な演出に魅了され、北宋時代の若き芸術家、王希孟(Wang Ximeng)が「千里江山図」を制作する物語に引き込まれていた。 この舞踊劇の素晴らしいビジュアルと深い芸術性は、観客からの盛大な拍手を招き、この作品が表現する中国的美学に、多くの観客が感嘆の声をあげた。 初演に先立ち、30日には同市の「Xingjianダンススタジオ」で舞踊劇のキャストとスタッフによる文化交流会が開催された。 このイベントでは、マスタークラスやインタラクティブなセッションが行われ、監督の周莉亜(Zhou Liya)氏と韓真(Han Zhen)氏、および主要な出演者たちによる、作品の創作プロセスやテクニックについての特別説明や出席者たちとの突っ込んだセッションも行われた。 周監督は「この作品の美しさは、その普遍的な言語にあります。世界中の観客は出演者の身体的な表現を通じて、その本質に共感することができます。芸術は国境を越え、心に直接語りかけるものです」と話す。 この舞踏劇は2024年の初めにはシンガポール、トルコ、ロシアでも公演ツアーが行われている。今回はサンディエゴでのデビュー公演に続き、ロサンゼルスとニューヨークでも上演される予定で、中国文化の時代を超えた魅力を国際舞台でさらにアピールすることになると期待されている。 この舞踏劇は、芸術という世界共通の「言語」を通じて伝統芸術と現代的な革新性とを結びつける「中国の文化大使」としての役割を果たしている。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。