高齢の父は株式を保有していて、配当をお小遣いにしているそうです。もしも相続になったら、株式はどのように「財産評価」されるのでしょうか?
親世代に「お金の終活」をお願いしてみてはいかが?
親が投資していることを知っていても、どの証券会社に口座を持っているのかは分からないことが多いです。 以前は取引残高報告書などの郵送物が手掛かりになりましたが、昨今は電子化され難しくなっています。またネット証券を利用している場合も多いので、できれば元気なうちに取引している金融機関を確認しておくと安心です。 もちろん遺言書があれば、さまざまな不安はかなり軽減されます。どうしても取引している証券会社が分からない場合は、証券保管振替機構で調査してもらうことができるので、調べる方法を知っておくとよいでしょう。 「調べることができる」とはいえ、子どもにとってはなるべく負担は減らしたいところです。親世代にはお金の終活をお願いしたいです。手始めは、取引している金融機関を整理することです。 転勤や退職などさまざまなライフステージがあり、使い勝手のよい金融機関でそれぞれに口座を開設、また手数料を考えてネット取引を始めたかもしれません。方々に分散した資金を棚卸ししてスッキリ見やすい形に整えると、子世代に残す財産も可視化できます。 これができれば、後回しになっていた遺言書の作成もハードルが低くなります。次回の「株式談議」の折に、提案してはいかがでしょうか。親子でお金の話をする機会を持つことは大切です。 出典 国税庁 個人向け国債の評価 財務省 教えてコクサイ先生 国税庁 No.4644 貸付信託・証券投資信託の評価 株式会社証券保管振替機構 ご本人又は亡くなった方の株式等に係る口座の開設先を確認したい場合 執筆者:宮﨑真紀子 ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士
ファイナンシャルフィールド編集部