ドラフトの最強勝ち組は「井上中日」!即戦力左腕のW補強で高まる「V字回復」への期待
それは今後の「V字回復」を象徴するガッツポーズだったのかもしれません。 井上一樹監督が新たに就任した中日です。2022年、生え抜きのスターとして監督に就任した立浪和義氏のもと、無念の3年連続の最下位に沈み、チームは「米騒動」「タッツ」など完全にネタ化されてしまいました。 【画像】押さえておきたい「2024ドラフトの目玉」たちを厳選! 注目選手のプレー写真&寸評を一挙紹介 しかしその間、バンテリンドームの観客動員数は右肩上がりと、名古屋での中日人気は健在。後はただ、勝つだけです。 井上新監督の「初仕事」となった10月24日のドラフト会議では、4球団競合の末、目玉候補のアマ球界ナンバーワン左腕、関西大の金丸夢斗を引き当て、キレキレのガッツポーズを披露。「脱臼した」と笑いを誘ったのも記憶に新しいです。 スポーツメディアの記者は言います。 「今季は5勝11敗と勝ち星に恵まれませんでしたが、中日投手陣の屋台骨を支えてきた小笠原慎之介のメジャー挑戦が決定的です。そんな中、金丸の獲得はおつりが来るほどの朗報でしょう。2位で指名した西濃運輸の最速149キロ左腕・吉田聖弥は1位で消えてもおかしくない逸材との評価でした。つまり、中日としてはドラ1級のサウスポー2人を確保できた。今回のドラフトで、中日が『最強勝ち組』と評価される理由が、ここにあるわけです」 3位以下の指名も近年にない「最強ドラフト」だったと、前述の記者は続けます。 「3位の桐光学園・森駿太は高校通算48発とパンチ力も十分の大型内野手。育成1位の宮崎商・中村奈一輝もショートとして素材の良さは申し分なく、育成まで残っていたのが不思議なぐらい。この二人はファームからじっくり育てて、数年後を楽しみにしたいところです。4位の日本生命・石伊雄太は社会人屈指のキャッチャー。加藤匠馬、木下拓哉、宇佐見真吾らとの正捕手争いにも参戦してくることでしょう。5位、6位の下位で伸びしろ十分な素材型の投手を左(北照・高橋幸佑)、右(聖カタリナ学園・有馬恵斗)と揃えられたのも大きい。V字回復の下地は整ったと思いますよ」 井上監督は高卒の投手として入団し、野手へのコンバートも経験したたたき上げ。人望の高さは言うまでもありません。 有望なルーキーによって活性化され、明るいチームに変貌を遂げることができるのか。2025年シーズンの開幕が、待ちきれません。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]