西武、「赤プリ」跡地の商業ビルを4000億円で売却 米ブラックストーンに
Nobuhiro Kubo [東京 12日 ロイター] - 西武ホールディングスは12日、赤坂プリンスホテル跡地に建設した複合商業ビル「東京ガーデンテラス紀尾井町」(東京・千代田)を米投資ファンドのブラックストーンに約4000億円で売却すると発表した。売却益は約2604億円。 今回得る資金は財務改善などに充てた上で、主要ホテルの改装などに活用する。増配のほか、来年12月までに最大700億円の自社株買いを実施するなど、株主還元にも充当する。 ガーデンテラスの売却に伴い、2025年3月期の連結業績予想を上方修正した。営業利益を従来の450億円から2890億円に、純利益を840億円から2660億円に引き上げた。期末配当予想は1株15円から25円に増額した。 西武HDは保有不動産の価値を高めて売却し、その資金で新規物件の取得と開発、売却を繰り返す戦略を掲げている。 ブラックストーンによると、今回の案件は、同社にとって日本への投資規模として過去最大で、外資系投資会社による日本国内の不動産投資案件としても過去最大という。ブラックストーンは、日本を世界で最も重要な市場の一つとしており、2013年以降の不動産取得額は、約1兆7500億円に達する。