夫婦で「月収60万円」。高校生の子どもが2人おり、食費が「月10万円」かかります。以前は8万円ほどでしたが、“物価高”だから仕方ないのでしょうか…?
総務省 2020年基準消費者物価指数全国 2024年(令和6年)9月分 より筆者作成 また、先ほどの食費の平均についても、1年前の2022年の同調査では全体平均が8万4143円、年収600万~650万円では7万7635円、年収700万~750万円では8万1286円と報告されており、2023年にかけて食費が高騰していることが分かります。
育ち盛りの高校生2人を含む4人世帯で食費約10万円は妥当と言えそう
これまでのデータから考えると、4人世帯の食費が月約10万円というのは平均よりは少し高いものの、育ち盛りの高校生が2人いることを考えると、そこまで高いとは言えないのではないでしょうか。以前は8万円ほどだったとのことですが、子どもの成長や最近の物価上昇を考慮すれば、妥当な範囲内と考えられます。
エンゲル係数で考えると、食費約10万円は節約できているかも
それでも月約10万円の食費が適正かどうか気になる場合、エンゲル係数も参考にしてみましょう。エンゲル係数とは、家計の消費支出のうち食費が占める割合を示す指標です。 総務省の家計調査によると、4人世帯のエンゲル係数の全体平均は28.3%です。年収700万~750万円での平均は29.6%です。 今回の前提は、妻は扶養内パートで月収8万5000円、夫が月収51万5000円、夫の手取りは約39万円となるため、エンゲル係数29.6%で計算すると、 (8万5000円+39万円)×29.6%=14万600円 食費の目安は約14万円になります。したがって、今回の月約10万円という食費は、エンゲル係数の範囲内であることが分かります。
まとめ
月約10万円の食費は、高校生2人を含む4人家族にとって特別高いとは言えません。物価の上昇や子どもの成長を考慮すると、妥当な金額と言えるでしょう。また、エンゲル係数の観点からも、年収700万~750万円の世帯における食費の目安と比較して、十分に節約できていることが分かります。 それでも節約を検討する場合は、特売日を利用してまとめ買いをする、家計簿をつけて不要な出費がないか確認する、食材を無駄なく使い切るなどを検討してみましょう。外食の回数が多い場合は、頻度を抑えてもいいでしょう。 ただし、無理に節約しすぎるとストレスがたまり、かえって生活の質が下がることもあるので、バランスを保つことが大切です。食費は家族の健康にも直結するので、無理のない範囲で楽しみながら家計管理を行いましょう。 出典 総務省 家計調査 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表2023年 総務省 家計調査 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表2022年 総務省 2020年基準 消費者物価指数 全国 2024年(令和6年)9月分 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部