ルーキー長浜鴻緒騎手が“免許取得”で飛躍を誓う!?「函館でバンバン勝ちたいです」
〝2つ目の免許取得〟が飛躍への第一歩だ。函館滞在中の長浜鴻緒(こお)騎手(18)=美浦・根本康広厩舎=は、故郷・青森県にほど近い函館競馬場で意気込みを語った。 「騎手課程だった去年も来ていますが、やっぱり涼しくていいところですね。東京開催で勝てなかったぶん、函館でバンバン勝ちたいです」 1年目から「栗東の関係者との交流を深めるため」に函館滞在を選択。調教にも、朝一から遅くまで精力的に騎乗し、自身の腕を磨いている。 そんな忙しない日常の合間を縫って、運転免許取得のために自動車教習所にも通っている。「美浦だとちょっと通いにくいんですよね。今は仮免試験の一歩手前まできています。でも標識を覚えるのが苦手で…。ブレーキの加減も難しいです」と照れ笑いする。 ただ、これも騎手としての鍛錬の一環だ。今回の教習所通いの背景には、師匠である根本調教師の進言があった。 「先生から『運転は競馬の勉強になるから』と言われました。確かに運転するときには、前後左右、広い視野が必要になります。周りを見ずに運転すれば、当然事故につながってしまいます。それは競馬も同じ。競馬のスタート後と高速道路の合流は近いものがあるかなと思います。教習は大変ですが、周囲の気配を敏感に感じ取って、状況を見渡すいい訓練になっています」 とりわけ、函館競馬場では、重要な局面でその力が必須となる。「東京なら直線に向いてから進路を探しても間に合いますが、函館はそうもいきません。直線が短いですし、展開によっては3コーナー辺りから失速する馬も出てきます。いち早く、周囲の状況を見極めることが大事になってきます」と分析する。 土日は計8鞍に騎乗予定。「減量だけに頼らずに、色々なパターンで勝てるようになりたいです」と18歳のルーキーは力強く意気込んだ。路上の経験を馬上に生かし、北の大地で大暴れを誓う。(山口遥暉)