なぜこうなった…。J1リーグ、今季のガッカリクラブ(4)J1の歴史に終止符…。主力大量放出で最悪の結末
今季の明治安田J1リーグは、先日行われた第38節をもって全日程が終了した。近年稀に見る混戦状態が続いた今季を振り返ると、前評判を覆して躍進したチームもあれば、期待を裏切って低迷したチームもあった。そこで今回は、今季のJ1で残念ながらサポーターを失望させてしまったクラブを紹介する。※スタッツはデータサイト『Transfermarkt』を参照。情報は12月10日時点。
サガン鳥栖 最終順位:20位 監督:川井健太→木谷公亮 サガン鳥栖にとって13年目のJ1リーグは、悲しい結末を迎えた。これまで何度もJ1残留争いを経験し、その度にくぐり抜けてきた同クラブだったが、今季は浮上のきっかけを掴めなかった。2012年にJ1に昇格して以降、初のJ2降格が決まっている。 川井健太体制3年目となった今季は、開幕から低迷。3月から4月にかけてリーグ戦6試合連続勝利無し(1分5敗)、7月から10月にかけてリーグ戦12試合連続勝利無し(3分9敗)を経験し、序盤以降は一度も15位より上の順位に立っていない。 クラブは8月に川井監督との契約を成績不振によって解除して、テクニカルダイレクターの木谷公亮に指揮を委ねたが“時すでに遅し”。先に述べたようにチームは勝利から遠ざかる日々が続き、10月19日に行われた第34節・京都サンガF.C.戦(0-2)の敗戦をもってJ2降格が決定した。 降格まで至った要因は1つではないが、相次ぐ主力選手の流出がチームに大きなダメージを与えたことは間違いない。横山歩夢が海外移籍し、長沼洋一、河原創らが国内クラブに移籍。主力が一気に抜けたことで生まれた穴はあまりに大きく、埋めることはできなかった。 ただ、降格決定後のリーグ戦4試合は来季へ向けて希望をもつことができる内容になったのではないだろうか。消化試合的な要素もあったとはいえ、4試合を3勝1敗で終えている。特に第35節・FC町田ゼルビア戦(2-1)は上位チーム相手に粘り強さを見せた好ゲームだった。 それでも、どのチームよりも早くJ2降格が決定してしまったという事実を踏まえれば「期待はずれ」の烙印を押されることは避けられない。J2で迎える来季は、元J1クラブとしてのプライドをかけた1年になるだろう。
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