【密着】タイ サッカー元日本代表からドリアン農家を目指す息子へ届ける両親の想い
農家の道を歩み始めた達弥さんを様々なサポーターが後押し
達弥さんは農園巡りをする一方で、日本人が経営するオーガニックファームに週4日住み込み、農業の修業をしている。代表で師匠でもある大賀昌さんは、自身も43歳で医療の世界から転身したこともあり、達弥さんを息子のように可愛がってくれている。妻、現地の農家、大賀さん…様々なサポーターに後押しされながら少しずつ農業の道を歩み始めた達弥さん。実は、これまで日本の家族には決して言ってこなかったのが「引退」という言葉。しかし、「もうサッカーに戻れないというくらい農業が好きになっている自覚がある。今だったら『引退する』と言えますね」と、すがすがしい表情で語る。 息子の引退宣言を受け、母・洋子さんは「はっきりとは聞いたことがなかった。私も聞くに聞けなくて…」と本音を明かす。また父・秀則さんは「彼のしゃべり方や目つきも、ドリアンの話をするときはだいぶ違いますね」とその本気度に驚いた様子で、洋子さんは「なっちゃんありきですよね」と、妻・夏美さんにも感謝する。
「ドリアン王」という夢に向かって突き進む息子へ、母からの届け物は―
夢を叶え続けてきたサッカー人生にピリオドを打ち、「ドリアン王」という次なる夢に向かって突き進む息子へ、届け物は母が手作りしたドリアンの帽子。以前プレゼントしたものから素材をバージョンアップさせ、かぶりやすくした2代目だ。 もうひとつは達弥さんが小学生の時に作った宝箱。中には、サッカーで伸び悩む達弥さんに母が宛てた20年前の手紙が大切に保管されていた。「やってみなきゃわかんない!また挑戦すればいいんだから失敗を恐れないで!!」。時を超えた母からのメッセージに目が潤む達弥さん。そして「一緒に夢見てくれる妻がいて、親がいて、幸せだなって思います。最近、できるかできないかと思うこともありましたが、小学生から一緒のことをやってたんだなと再確認できたし、継続して続けたいなと思っています」と、こみ上げる涙を抑えながら決意を新たにするのだった。 (読売テレビ「グッと!地球便」2024年8月18日放送)
読売テレビ「グッと!地球便」